冷戦時代、CIAの諜報員として活動していたスパイ鳩。上空からソ連の軍事機密を入手していた(アメリカ) (1/4ページ)
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ハトは控えめな見た目ながら驚異的な能力を秘めている。一度も行ったことのない土地へ連れて行かれても、そこから数百kmも離れた家まで帰って来れる桁外れの帰巣本能があるのだ。
大昔からその能力は通信手段(伝書鳩)として利用されてきたが第一次世界大戦以降は諜報活動にも重宝され、CIA(米中央情報局)も目も付けていたらしい。
このほど、冷戦期にCIAが進めていた極秘の「スパイ鳩」計画の関連資料が公開されたそうだ。資料によれば、1970年代に進められていたその作戦のコードネームは「タカナ(Tacana)」という。
ハトに小型カメラを取り付け、敵に悟られることなく上空からソ連の軍事機密を手に入れてしまおうという諜報ミッションである。
・ハトのものすごい能力に各国の諜報機関が大注目!
第一次世界大戦以降、諜報活動にも利用されるようになったハト。
第二次世界大戦が勃発すると、英国の諜報機関MI14は、ヨーロッパの占領地にパラシュートでハト入り容器を投下するという「シークレット鳩サービス」を決行。
1000羽以上のハトがナチスのV1ロケットやレーダーの詳細を伝えるメッセージを携えて帰還した。
そうしたメッセージのひとつは「レオポルド・ヴィンディクティブ」というレジスタンスグループからのもので12ページものボリュームがあり、ときの首相チャーチルに直接敵軍の情報をもたらしたという。
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冷戦期に入ると英国のハト作戦はほとんどが終了となったが、その力に目をつけたのがCIAである。