繁殖を防ぐために遺伝子組み換えした蚊を野生に放ったところ、逆に野生種と混じってパワーアップした可能性(ブラジル) (1/4ページ)
image credit:Pixabay
暑い季節にやっかいな蚊だが、ただ血を吸って痒くさせるだけではない。危険な病原菌を媒介するために、小さいくせして地球上で一番人間を殺しているのだ。
そんな蚊を撲滅しようと、子供を作れないように遺伝子を組み換えたオスを野生に放つというアイデアが提唱された(関連記事)。
当時それは革新的と評されたのだが・・・ブラジルで実施された試験はどうやら失敗してしまったようだ。蚊を撲滅させるどころかパワーアップさせてしまった可能性があるという。
・顕性致死遺伝子を組み込んだGM蚊による駆除実験の結果
遺伝子を組み換えたオスを野生に放ち、繁殖できなくするというこのアイデアは確かなものに思われた。ネッタイシマカ(ヤブカ)のオスに顕性致死遺伝子を組み込み(GM蚊)、それを放す。
するとそれらがメスと交尾しても通常に比べれば圧倒的に少ない数の子供しか生まれず、生まれたとしても弱くて長く生きることができない。