高齢者の「薬飲みすぎ」問題解決へ 広島で始まった「合理的」な取り組みとは

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「薬の飲みすぎ」問題を解決へ(画像はイメージ)
「薬の飲みすぎ」問題を解決へ(画像はイメージ)

[みみよりライブ 5up-広島ホームテレビ]2019年9月10日放送「5up!NEWS」のコーナーでは、広島市が新たに始めた医療費削減の取り組みについて紹介していました。

それは、高齢者のポリファーマシー(重複多剤服薬)対策。

ざっくりいうと、薬の処方見直しを市がサポートする事業です。医療費を減らすことはもちろん、高齢者を守ることにもつながるそうです。


「薬の飲みすぎ」問題を解決へ(画像はイメージ)
2か月で1500万円の医療費削減に

18年から始まった広島市の取り組み。

国民健康保険や、後期高齢者医療制度に加入している65歳以上の人で、月に10種類以上の薬を処方された人に、市役所から処方薬の一覧を通知するという内容です。

複数の病院にかかり、重複処方になっている場合や、飲み合わせが悪い薬が重なることを防ぐため、こうした取り組みを始めたということです。

この通知を患者が薬局に持っていくことで、薬剤師が服薬状況をチェック。患者の同意を得た上で、医師に報告書を送り、処方の見直しにつなげます。

薬剤師によると、複数の病院にかかることで、薬を服用した後、全く別の作用の薬を処方され、副作用が出ることや、重複して同じ薬が処方されるというケースがあるようです。

高齢者は処方される薬が6種類以上になると、ふらつきや転倒が増える報告もあります。そのため、全ての薬を一元管理された服薬一覧を確認し、減らせる薬がないかを確認することが大切だということです。

広島市がおよそ8800人について検証した結果、薬の種類が減るなど、2か月で1500万円もの医療費が削減されました。

去年から始まったこの取り組み。今は、患者から薬剤師に紙を渡してもらう必要があるため、薬剤師に伝わらないケースが多いことも課題です。

広島市薬剤師会の担当者は、

「1人でも多くの患者さんが通知書を薬局に持ってきてくれることで、薬に対する安心と安全の向上に寄与できると考えています」

と語っていました。

多く服用することで、副作用が副作用が起こりやすくなる薬。必ず薬剤師・医師に確認してほしいと呼びかけています。

今後、さらに取り組みが広がっていくと良いですね。

(ライター:tama35)

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