「東洋のガラパゴス」小笠原諸島を大発見した戦国武将とその子孫のエピソード【前編】 (3/4ページ)
「いつンなったら、ウチの殿サマは褒美が貰えるずらか」「知らなー」
身命を賭しての槍働きはボランティアや道楽ではなく、かかるコストも自腹なので、安定した収入源がない状態では、武具や兵糧、兵員の調達すらおぼつかぬ……貞頼は、二度目の朝鮮出兵を命じられた折に、意を決して申し出ます。
「畏れながら……」
これまで何を命じても嫌な顔一つせず、二つ返事であった貞頼の発言に、さすがの家康もいささか気にかかります。
「ん……民部か。いかがした」
貞頼がこれまで十数年、数々の戦功にもかかわらず故郷の信濃に帰らず、所領が得られないこと、そして安定した収入源がないままでは、今後存分な奉公が叶わないことを訴え出ると、家康は言いました。
「……言われてみれば確かにそうじゃな。