日本の冥界「黄泉」はどこから来たのか (2/2ページ)

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月読(ツクヨミ)、つまり月齢算出から生まれたのが暦(=黄詠み)である。この暦という考え方は、異界との接触を意味していた。毎年、異界から祖霊が歳神として帰還するのだが、この歳神を数える暦を数えることは、”死者の世界”との交流を意味していたのだ。

 ちなみに、『黄泉の国』から帰還したイザナギが禊祓(みそぎはらえ)をした結果、生まれた三貴神の一つが、ツキヨミである。ツキヨミが支配するとされた『夜の食国』は、『黄泉の国』『冥府』と同じ世界なのかもしれない。ひょっとすると、黄泉神、イザナミ(黄泉大神)、ツキヨミ、大国主命と、死者の国の王は変遷しているのかもしれない。

 また、ツキヨミが支配する夜の食国、すなわち夜食の国は、古代の日本人が忌み嫌った夜食の国である。死者の国の食物を口にし、イザナミが死者のようにひどくなった”ヨモツヘグイ”とは、夜食を意味しているのかもしれない。

(山口敏太郎)

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