ロシアの調査船がセイウチに襲われて沈没。なぜ敵認定されたのか? (1/4ページ)
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日本海では水産庁の船と衝突した北朝鮮の漁船が沈没したというニュースが報じられているが、北極圏バレンツ海では先日、ロシアの船がセイウチに襲われて沈没するという事件が発生した。
事件はロシア地理学協会によるロシア領フランツ・ヨシフ諸島の調査の最中に起きた。
調査隊がロシア北方艦隊所属のアルタイ号から上陸用ボートに乗り込み、ビリチェク島に上陸しようとしたところ、メスのセイウチから襲撃を受けたのだ。
ロシア地理学協会のニュースリリースによると「おそらくセイウチは子供に危害がくわえられることを恐れた」のだそうだ。
これによって上陸用ボートは沈没してしまったが、そこに乗っていた隊員たちはリーダーの迅速な行動によって全員が無事岸にたどり着けたという。
・調査隊が子供を守ろうとしたセイウチに攻撃されるも被害なし
北極圏に位置するフランツ・ヨシフ諸島は192の島で構成されている。
冷戦期には軍の基地が設置されていたこともあったが、1994年以降は自然保護区に指定され、現在では人間は暮らしていない。
ロシア地理学協会が公開している写真を見る限りは、海が氷だらけでまったく航海ができない、というようには見えない。