北村一輝『スカーレット』のダメおやじで“父親キャラ”に開眼か (2/2ページ)
そんな漫才師のような役を、大阪出身の北村は完ぺきな関西弁で軽妙に演じ、さっそく「ハマり役」になっている。子役のかわいさも確かに魅力だが、地味になりがちな朝ドラ初週を魅力的にまとめたのは、間違いなく北村の快演のおかげだろう。
そんな北村は10月4日放送の『ごごナマ』(NHK)に出演、『スカーレット』の裏側を語っていた。朝ドラのキャストは「家族みたいなもんなんですよね」とコメントし、リハーサルをくり返すことで、しっかり家族感を出せたと話していた。
■戸田恵梨香とのやりとりはほぼ漫才?
さらに「喜美子に好きな人ができてくるんですが、(自分には)敵にしか見えない」と喜美子への愛情をにじませると、映像をVTRで振り返る場面では、我が子の幼少期の映像を見たときのように感慨深そうな表情を見せた。なるほど、「本当の家族のような愛情」が常治の温かい人柄につながっているのだ。
北村といえば、ドラマ『夜王』のホスト、聖也役や、映画『テルマエ・ロマエ』のケイオニウス役など、敵役イメージが強かった。現にこの夏に公開された実写版の映画『アラジン』では、ディズニー映画史上トップクラスの悪役、ジャファーの日本語吹き替えを担当するなど、温かい父親役とは真逆の位置にいた。
しかし、この『ごごナマ』で見せた北村の顔は、思い切り父親のそれだった。この父の顔が今後もドラマで見られれば、常治、そして北村はさらに注目されるはずだ。2004年にドラマ『横山やすしフルスロットル』(関西テレビ)に主演し、伝説的漫才師の横山やすしを熱演した経験もあるだけに、戸田恵梨香が演じる喜美子との漫才のような楽しいやりとりも期待したい。『スカーレット』がこわもて俳優、北村一輝を再ブレイクさせるかもしれない。(朝ドラ批評家・半澤則吉)
※画像はNHK『スカーレット』番組公式ホームページより