日本シリーズ、明暗を分ける原・工藤両監督の野球観 伏線は19年前の春季キャンプにあった? (1/2ページ)

リアルライブ

日本シリーズ、明暗を分ける原・工藤両監督の野球観 伏線は19年前の春季キャンプにあった?

 野球観の違いを見せられた一戦となった。2019年のプロ野球・日本シリーズは巨人と福岡ソフトバンクの対戦となったが、工藤公康監督(56)の連勝で幕を明けた。

 「クライマックスシリーズで爆発した打線の勢いをそのまま持ち込んだような感じ。ホークス打線が巨人のリリーフ陣を打ち砕いています。もともと、巨人は救援陣に軸となる投手がいませんでした。ホークス打線と巨人救援陣の力の差が、そのまま勝敗に表れたと思います」(プロ野球解説者)

 見方を変えれば、巨人打線がソフトバンクの投手陣に苦しめられているわけだ。

 巨人サイドから漏れ伝わってきた話では、ソフトバンク投手陣の中でもっとも警戒していたのは、アンダースローの高橋礼(23)だったという。セ・リーグには「いないタイプ」だからだ。

 今さらだが、ソフトバンクは投打ともに選手層が厚い。単にレギュラークラスが多いだけではなく、選手もバラエティに富んでいる。投手陣にしても、第一戦先発の千賀滉大のような速球派もいれば、和田毅のような技巧派がいて、右、左のバランスも良い。巨人打線はアンダースローに“違和感”を抱いていたはずだ。

 アンダースローといえば、原辰徳監督(61)と工藤監督の野球観の違いを物語るエピソードがある。

 2000年の巨人・春季キャンプでのことだ。この年、ヘッドコーチに昇格したのが、原監督。そして、工藤監督は現役で、「優勝請負人」として、フリーエージェントで巨人に移籍してきたばかりだった。

 そんな巨人キャンプに、アマチュアの強化策で参加していたのが、のちに侍ジャパンでも活躍するアンダースローの渡辺俊介だった。アンダースローの物珍しさで巨人投手陣は渡辺の投球練習に見入っていた。

 「すげえ」「あんな低いところから、よく…」と巨人投手陣は感心していたが、工藤監督だけはちょっと違った。
「バランスが良い。チームに合う」

 当時の巨人関係者によれば、工藤監督は「彼は絶対にモノになるから、指名すべき」と裏方スタッフにも話していたそうだ。

「日本シリーズ、明暗を分ける原・工藤両監督の野球観 伏線は19年前の春季キャンプにあった?」のページです。デイリーニュースオンラインは、スポーツなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧