天才テリー伊藤対談「上田慎一郎」(3)アマチュア時代にあった北野武詐欺 (2/2ページ)
テリー ワハハハ、それはキツイね!
上田 あとで考えると、おかしいわけですよ。本人いわく「焼肉屋でバイトしているが、昼は飛行機のパイロットで、あそこにある高層マンションの12階のフロアは全部俺のものだ」なんて言ってましたから(笑)。
テリー それ、どう考えてもウソ丸出しの内容じゃないの(笑)。
上田 その時は本当にピュアだったもので‥‥そこから「もう待ってられない、映画監督になるんだったら東京だ!」と思ったもののお金がなくて、結局、ヒッチハイクで向かうんです。
テリー いちいちドラマチックだなァ。
上田 そして最後に車に乗せてくれた人に、「映画監督になるには、どこに住んだらいいんですか」と聞いて、教えてもらった下北沢に住み始めたんです。
テリー すごい、もうここまでの経緯がすでに1本の映画になるよ。下北沢に住んで、何か御利益はありました?
上田 住んだところが本物のボロアパートで、カギはないし、大家さんに頼んだら「そこの100均ショップで南京錠買っといで」って言われましたから。
テリー アハハハ! 平成の話とは思えないよ!
上田 そのあと、同じアパートのおじさんに「裏ビデオ、見るか?」って貸してもらったものの、まだ家具も何にもないから、東京初日の夜は裏ビデオと並んで寝たんです(笑)。
テリー おもしろい! でもそういう経験は、あとの人生ですごいパワーになりますよね。
上田 そうですね。今回の映画も自分がマルチ商法にダマされた経験が生かされていますから(苦笑)。