冒頭と末尾に同じ文が…あの文豪の名作に隠された意味 (2/2ページ)

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二つ目は、柿が豊年であることも、山が美しいことも、いわば自然の営みの結果であり、その営みが登場人物たちの生き方にも当てはまるのではないか、ということ。

三つめは、同様のエピソードがこれからも人々の間で繰り返されていくことを暗示しているのではないか、ということ。
その上で、著者は「そのような中を生きる人々に対する書き手からのオマージュのように思えてならない」(p.81より引用)と述べる。

冒頭と末尾を同じにした理由は、川端にしか分からない。ただ私たちは、この「有難う」という、かの三島由紀夫も高く評価した作品を読み味わうことができる。その上で自分なりの答えを考えてみるのもいいのかもしれない。

芥川龍之介から東野圭吾といった現代小説まで、最後の一文からその小説を考察している本書。小説を最後まで読んで、最後の一文に注目し、もう一度読み返してみると、より深く物語を理解し、楽しむことができるはずだ。

(新刊JP編集部)

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