「アメリカ留学一強時代からの激変。昨年対比で日本人留学生数が増加 ~『一般社団法人海外留学協議会(JAOS)による日本人留学生数調査2019』調査レポート~」 (3/4ページ)
2)フィリピン、マルタ等の新たな留学先の国々が台頭
日本のメディアではどうしても日本人の海外留学といえばアメリカを想起されてしまう。それほどまでにアメリカ留学が大きな影響を持つということも言えるだろう。しかし、アメリカ留学が減少しているからといって、そのまま日本人留学生数が減少しているわけではない。むしろ、JAOS全体では留学生数は増加傾向にある。つまり、アメリカ以外の国々への留学生数が増えている。
例えば、ヨーロッパでみるとイギリスへの留学生こそ微減ではあるが、近年人気が高まっている地中海に浮かぶ島であるマルタへの留学は昨年対比で約30%増加し、躍進していると言えるであろう。アイルランドも昨年対比で約30%の増加を実現している。アメリカへの留学生が同じ北米であるカナダへ流れていることが多いと言われ、すでに留学大国であるにも関わらず、昨年対比で約9.2%と10%近くの成長をみせている。アジアではフィリピン、シンガポール、マレーシアなどが人気だが、特に昨年調査時点でイギリスを抜いて世界4位の留学先となったフィリピンは昨年対比で20%以上の成長をみせており、数年後にはカナダやオーストラリア等に並んでくる可能性もみえている。また、フィリピンやマルタなどは国ごとの調査レポートでも増加を示している。
3)企業がより実践的な英語力を求めて語学留学が増加
昨年対比で最も数字が伸びている留学は語学留学だ。3ヶ月未満および3ヶ月以上の留学、どちらも増加している。会員各社の声としては、その背景には企業が新卒採用で企業応募時に求める英語力が年々上がっていること、グローバル市場を目指す日本企業の管理職への昇進基準に英語力が課せられつつあること等が要因としては挙げられる。
そのため、大学生の就活に向けての語学留学の伸びがあるのと、キャリアアップを目指す社会人の個人での短期語学留学や企業研修が伸びている。3ヶ月以上の語学留学になると、休学して留学する大学生が一定数いるのと、会社を退職してキャリアチェンジするために留学をする社会人が多い。