追悼・梅宮辰夫「山口組とオンナ」マル秘交遊伝説(1)お蔵入り危機を乗り越えて (2/2ページ)
「ひも」「ダニ」「かも」(すべて65年、東映)といった「夜の青春」シリーズ、「未亡人(ごけ)ごろしの帝王」(71年、東映)をはじめとした「帝王」シリーズなどの主演作で演じた、セックスで女を縛り貢がせるナンパ師像が世間に強く印象づけられたからだ。鶴田浩二主演作との併映ポスターには「男を泣かせる鶴田、女を泣かす梅宮」と、みごとな惹句が添えられていた。
これらの主演企画は、当時の梅宮の私生活に寄せて立ち上げられている。梅宮は、当時のモテぶりを「今の芸能界のスターの比じゃない」「常に彼女が10人以上いる」と豪語、「クラブのドアを開けると、店内のホステスみんなが他の客をほっぽって俺のところに集まった」のだという。
本命のホステスと店外デートの約束を取りつけたものの、目ざとく気配をキャッチした他のホステスにつけられてしまい、本命の部屋の中でホステスたちが一堂に会することに。ナルホド、これは並のモテ方ではない。
しかも、ゲイボーイからの人気も絶大だった。カルーセル麻紀も梅宮の大ファンで、劇場で歓声を上げていたという。