大谷翔平、原辰徳、イチロー…ONを継ぐ! プロ野球スーパースター
長年球界を支え続けてきた2人の偉大なレジェンド。その熱き魂と愛を継承する後輩たちの生き様を追う!!
1月1日、夢のような光景が飛び込んできた。長嶋茂雄巨人軍終身名誉監督(83)と王貞治ソフトバンク会長(79)の、令和初のツーショットが実現したのだ。「元日発売の『スポーツ報知』に、ON対談記事が掲載。2人は東京五輪から侍ジャパン、高校野球まで熱く語り合っていました。一面には笑顔のONが並び、久々の再会だからか、文面からも楽しそうな2人の様子が伝わってきましたね」(全国紙運動部記者)
昭和から平成、令和と時代は変わっても、今なお燃え続けるONの野球への情熱――。そんな2人の野球観を受け継ぐべく、2020年に躍進が期待されるスーパースターたちがいる。
その筆頭となるのは、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平(25)だ。「右肘の手術を受けた影響で、昨季は二刀流を封印。DH専任となりましたが、18本塁打を放ち、長打率は驚異の5割台と、変わらない存在感を見せつけました」(スポーツ紙記者)
そんな大谷の長打力を、いち早く見染めていたのは誰あろう王氏だ。「王さんは、高校時代から大谷の打撃に惚れ込んでいました。“彼のバッティングは底知れない”と、今なお打者専念を期待しているようですね」(球界関係者)
昨年末、大谷の右肘のリハビリは完了。今季の起用法が注目される。「エンゼルスの新指揮官・マッドン監督は、大谷の二刀流起用に意欲的。遠くに飛ばせる打力と、軽く投げても強いボールが行く大谷こそ、純粋で本物の野球選手だと絶賛しています」(MLBに詳しいライター)
メジャー屈指のパワーで、今年再び二刀流旋風を巻き起こしてくれることだろう。
■巨人優勝の立役者、坂本勇人
国内組では、昨季の巨人優勝の立役者・坂本勇人(31)の充実ぶりが光る。「19年は打点と本塁打でキャリアハイをマーク。初めてセ・リーグMVPにも輝いています。選手として最盛期を迎えていますね」(スポーツ紙デスク)
野球評論家の里崎智也氏も坂本の安定感を称賛する。「毎年コンスタントに結果を出し続けている。彼が今年に限って活躍しないなんて、とても考えられませんよ」(里崎氏)
坂本は一昨年末、5年という長期契約を結んでいたことが明らかになった。「契約満了は23年で、坂本は35歳。これは事実上の“生涯巨人”宣言です。メジャーへの夢を封印し、ON時代から受け継がれる“球界の盟主”の主軸という看板を背負う覚悟ができたということでしょう」(前出のデスク)
今季も巨人のキャプテンを務める坂本。その視線は、8年ぶりの日本一を見つめているに違いない。
そんな坂本と同じく、一球団に生涯を捧げることを決めた選手がいる。ソフトバンクの柳田悠岐(31)だ。「昨季はケガの影響で38試合の出場のみ。しかし球団は、締結済みの3年契約を延長する形で新たに7年契約を提示。柳田もサインをしています。異例とも言える“囲い込み契約”は、孫オーナー、そして王会長の意向と言われています」(別のスポーツ紙記者)
11年に、ドラフト2位でプロ入りした柳田。そこには王氏の強い後押しがあったことは有名だ。「当初、秋山翔吾(現レッズ)を指名する予定でしたが、王会長が“巧打者は出ても、大砲はなかなか出てこない”と説得し、柳田指名を決めたとか」(前同)
そして、柳田の才能は見事に開花。日本を代表するスラッガーとなった。「柳田は“東京五輪に出て金メダルを獲りたい”と公言。強い意欲を見せています。筒香がメジャーに渡った今、彼の長打力は代表に不可欠。昨季の悔しさもあるでしょうし、今季は相当期待できるはず」(同)
■侍ジャパン不動の4番として活躍
柳田とともに、侍ジャパンの4番候補として挙げられるのが、広島の鈴木誠也(25)だ。「昨季は首位打者と最高出塁率のタイトルを獲得。11月には『プレミア12』でMVPを獲得するなど、侍ジャパンの“不動の4番”としても大活躍でした。ミスターも“東京五輪で楽しみな存在”と語っています」(球界事情通)
16年に、“神ってる”でブレイクしてから4年。鈴木がファンを魅了するのは、プレーだけではないようだ。「相手チームの応援歌を口ずさんだり、オールスターで巨人・岡本の帽子を強奪してかぶったり……。鈴木は茶目っ気ある明るい性格で、ファンに親しまれています。そのあたり、ミスターに通じるものがありますね」(前同)
鈴木は21年オフにも国内FA権を取得する見込みだが、転機は、その前にありそうだ。「契約更改後の会見で、メジャー移籍の可能性を聞かれた鈴木は、“察してください”と言葉を濁しました。ポスティング移籍を目指すとすれば、鈴木にとって東京五輪は、さらに重要な舞台となるでしょうね」(同)
今年のプロ野球界でも、多くのルーキーたちが新たなスタートを切る。〈フォームもいいし、身体能力も秀でたものを持っている。日本球界のために、大事に育ててほしい〉 こう、王氏が大きな期待を寄せているのがロッテの佐々木朗希(18)。「王さんは、高校生ながら163キロをマークした佐々木をビデオでじっくりとチェック。結局、ソフトバンクは指名を回避しましたが、王さん自身は非常に高く評価しているようです」(ベテラン記者)
しかし、素質は申し分ない一方、体力面ではまだ不安が残るという。「しかし、ロッテは今季から順天堂大学の医学部と提携し、選手の健康管理を徹底します。さらに井口監督は、佐々木を1年目に1軍で投げさせないと明言していますから、佐々木が成長するには申し分ない環境と言えます」(前同)
■松井秀喜ならいつでも監督を譲る
ONを継ぐ者は現役選手だけではない。指導者としても大きな功績を残した2人の“後継者”となりうる人物も存在する。その最右翼として、まず名前が挙がるのは巨人の原辰徳監督(61)だろう。昨季、3度目の指揮を執ることになった原監督。巨人を5年ぶりのリーグ優勝に導き、低迷するチームを見事に立て直した。「指揮官としての手腕の高さはもちろんですが、原さんには球界をリードできるリーダーシップがある。そのあたりがミスターも一目置くゆえんでしょう」(スポーツジャーナリスト)
実際、最近の原監督はセ ・リーグのDH制導入や、FAの人的保障見直しなど、球界全体に関する発言が増えている。「ミスターから帝王学の英才教育を施された原監督は、まさに長嶋野球の申し子。受け継いだ勝利への非情さと同時に、球界の顔としての動きも期待したいところですね」(前同)
指導者ONの共通項、それはともに日本代表を率いた経験があることだ。それだけに、侍ジャパンを率いて東京五輪を戦う稲葉篤紀監督(47)には、ひときわ大きな思いを寄せている。「元日のON対談で、2人は“日の丸をつけた戦いは違う”と口をそろえ、国際大会のプレッシャーを語っていました。稲葉監督に金メダルを期待しつつも、先輩代表監督として温かく見守っているような印象でしたね」(前出の記者)
指導者経験の乏しさから、当初は采配を不安視されていた稲葉監督。しかし、「昨年のプレミア12では、ネームバリューにとらわれない大胆な選手起用を見せ、見事に優勝。評価は確実に上がりました」(前同)
ONの悲願である五輪での金メダルを期待したい。
さて現在、日本球界と距離を置いてはいるが、未来を語るうえで欠かせない人物がいる。イチロー氏(46)と松井秀喜氏(45)だ。イチロー氏は昨年3月に現役引退を表明。現在はマリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めているが、12月、プロ経験者が学生野球の指導者になるための「資格回復研修会」に参加したことが大きな話題となった。「イチローは引退会見で、日本の“プロとアマの壁”に言及し、ややこしいと語っていました。彼が今の球界に危機感を持ち、なんとかしたいと感じているのは間違いない。研修会への参加は、その第一歩だと思います」(前出の事情通)
今のところ、イチロー氏の日本球界復帰の動きはないが、“待望論”は国内で確実に高まっているという。「今の球界が多くの問題を抱えているのは、誰もが分かっていること。あれだけの実績を残し、世界的な知名度もあるイチローが動いてくれれば、日本球界は一気に変わる可能性があります」(前同)
その影響力は、すでにレジェンドクラスのようだ。「イチローは王さんを誰より尊敬している。王さんのように球界のため尽力してほしいですね」(同)
そして、イチロー氏に匹敵するほどの人気と実績を持つ松井氏も現在、ヤンキースの役職に就き、アメリカ在住の身。常に巨人の次期監督候補に挙げられながらも、その意向は不透明なままだ。「阿部慎之助がポスト原の最有力とされていますが、原監督は“ゴジが帰ってきたら、いつでも監督を譲る”とも口にしている。なにより“松井監督誕生”はミスターの夢。球界のためにも、早く戻って来てほしいですね」(球団関係者)
ONが引っ張ってきた日本球界は、伝承者たちが守っていく――。