NHK大河が30倍楽しめる!『麒麟がくる』明智光秀の謎

日刊大衆

画像はイメージです
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 NHK大河ドラマ麒麟がくる』が初回の総合視聴率で25%を超え、直近の過去3作品を上回り、2話以降も好調を維持している。物語は織田信長に仕え、最後はその主君を弑逆する明智光秀が主人公の戦国時代の群像劇だ。

 世間で高評価の大河ドラマをより楽しんでいただくため、『週刊大衆』は主要登場人物のマル秘エピソードを紹介したい。まずは信長に嫁ぎ、濃姫と呼ばれる帰蝶からだ。

「斎藤道三の娘・帰蝶役の川口春奈(24)は、世のお父さん方をくぎづけにしていますね。薬物事件で逮捕され、同役を降板した沢尻エリカ(33)に劣らぬ“ツンデレっぷり”を見せ、それが高視聴率を呼び込んでいるんです」(テレビ誌記者)

 その帰蝶は美濃国の守護大名で夫の土岐頼純を父の道三に毒殺され、その時点で“バツ2”となるが、それでも光秀を演じる長谷川博己(42)の前で気丈に振る舞う。

「夫の信長が帰蝶の実家がある美濃国を手に入れ、岐阜城主となった頃の話です。他人のモノを欲しがる信長が、帰蝶の義姉に壺を差し出せと言ったところ、帰蝶は“義姉が嫌がっているのに無理強いするなら、私は自害して果てます”と言い切ったそうです。さすがの信長も妻に死なれたら困るので壺を諦めたとか」(資料館学芸員)

 ドラマで見せる気丈な性格そのままに、強引に壺を取り上げようとする夫を「自害する」と脅したという。その帰蝶には“早世説”があるが、「信長の菩提寺に残る過去帳によると、大坂冬の陣が始まる2年前、78歳で死去。夫の信長より30年も長生きしたことになります」(県文化財保護課担当)

 染谷将太(27)が演じる信長にも、こんな秘話がある。「信長は病的なまでの潔癖症。目の前に塵が一つ落ちているのに小姓が誰一人気づかないのが不満で、彼らが気づくまで用もないのに呼び続けたという逸話があります」(郷土史研究家)

 一方で、お茶目な面もあったようだ。信長が家臣らを居城の安土城へ招いたときのこと。

「家臣らが隅々まで見学して戻ってくると台所口に信長が立っていて、当時の通貨、永楽銭を受け取っていたといいます。つまり、その銭は今でいう拝観料。信長は“安土城ツアー”を催す、日本初の“ツアコン”だったと言えます」(前同)

 食べ物の好みは“両刀使い”だったという。「塩気のない料理を作った料理人を処刑しようとする一方、信長への献上品をみると、当時のスイーツの代表と言える甘柿がありました」(前出の資料館学芸員)

■信長最大の謎…遺骸はどこに?

 さて、その信長最大の謎は、本能寺の変で光秀に討たれた後、今に至るまで遺骸が見つかっていない点。

「信長が本能寺の北側に建てた御殿の地下に火薬の保管庫があり、信長が命じてつけさせた炎が引火して、爆発によって遺体が吹き飛んだとも考えられます。信長は当日、その御殿で寝泊まりしていました。南蛮人宣教師は“毛髪一本残すことなく灰燼に帰した”と書簡に書いており、本能寺御殿で爆発があった事実をうかがわせます」(歴史研究家の跡部蛮氏)

 その本能寺の変の中心人物、主人公である光秀の謎を追ってみよう。まずは、光秀が実は医師だったのではないかと思わせる新史料『針薬方』の話からだ。

「光秀がまだ将軍・足利義昭や信長に仕える前、西近江の田中城というところに籠城した際、幕府奉公衆に医術の秘伝を伝授したと書かれているんです」(前出の郷土史研究家)

『明智光秀は二人いた!』の著書もある前出の跡部氏が、こう解説する。「まず、光秀が秘伝を伝えた相手が幕府奉公衆であることを考えると、光秀も同じ身分であったと考えられます。次いで『針薬方』によると、光秀の医術の知識は、傷の手当などの外科的なものから産婦人科的なものまで、幅広かったことも分かっています」

 幕府奉公衆で外科医兼産婦人科医の光秀。大河では美濃明智荘に住む道三の家臣として描かれているが、どうやら別の顔がありそうだ。一方、光秀が本能寺で信長を討ち取った数日後、京の町衆が光秀に粽を献上したという記録がある。

「光秀の好物が粽だったからでしょう。これには事後談があって、そのとき、光秀は包みの笹の葉を取らず、包みごと粽を口に入れてしまったそうです。信長を討っても期待した援軍が集まらず、意気消沈して自分自身を見失っていたのではないでしょうか。町衆たちはその姿を見て、“こんなヤワな男だったのか”と、光秀という武将を見限ったといいます」(前出の県文化財保護課担当)

 智将といわれる光秀の意外な素顔と言うべきだが、実は彼、南蛮人宣教師の記録によると、「ほとんどすべての者から快く思われていなかった」という。織田家中で嫌われ者だったようだ。

 この続きは2月10日発売の『週刊大衆』2月24日号で。

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