雛人形のルーツは人間の”身代わり”。男雛と女雛はなぜ関東と関西では配置が逆なの? (2/2ページ)
それは、日本では古くから「向かって右側」が「上手(かみて)=偉い側」とされてきたからです。中国には古来より、「君子、南面する」という考え方があり、支配者は「南」を向いて国を統治するべきとされていました。
また、南を向く統治者にとって「(太陽が昇る)東側=左側」が「尊い側」とされました。その結果、統治者を表している男雛は、それを眺める我々にとって、向かって右側になりました。
長い間向かって右側に男雛、左側に配された女雛でしたが、昭和初期になると関東のひな人形業界で左右が反転します。それは、1928(昭和3)年、11月10日に昭和天皇が即位の礼(皇位を継承したことを世界に表す最高ランクの皇室儀典です)を行った際、西洋式の作法に倣って、天皇が向かって左・皇后が向かって右に位置したからです。
雛飾り、本来は左(向かって右)が男雛。現在は右に座する関東雛が優勢なのは何故?それ以降、関東では、皇室の配置に則った雛人形の配置に変えたのです。その一方、昔から御所のある京都では今でも昔ながらの向かって右を男雛、向かって左を女雛の配置を守り続けています。京都を中心とした関西の雛人形は今でも「京雛」として、人々の間で親しまれています。
参考:是澤 博昭 『決定版 日本の雛人形: 江戸・明治の雛と道具60選』(2013 淡交社)
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