人は光がないとどうなるのか?暗闇が人間の体と脳に及ぼす影響を体を張って研究した科学者 (4/6ページ)

・暗闇に適応している人々もいる
40年前に暗闇が健康に及ぼす影響についての研究を始めたローゼンタール氏は、人が長い暗闇にどのように対応するかについては、長年培われた遺伝的な要素があると言う。
驚いたことに、冬は1日に19時間も暗いままのアイスランドに住む人たちは、ほかの国の人よりも季節性情動障害(SAD)の発生率が低いという。
文化的な背景もまた同じような役割を果たしているようだ。世界幸福報告によると、冬に太陽をまったく見ない北国フィンランドが、世界一幸せな国に輝いているという。
デンマーク語で居心地の良さや温かさを表わす”hygge”という言葉通り、スカンジナビア人は数ヶ月の暗闇に順応し、闇がもたらす居心地の良さをうまく楽しんでいるようだ。

・暗い環境が反社会的行動を促す
住んでいる場所がどこであれ、その場所の暗闇の環境は、その人の健康、ひいては行動にまで影響を及ぼす可能性がある。
建築業界用語で言うシックハウス症候群という言葉が、これを表現するのに使われてきた。住む人を病気にする建物は、暗すぎることがその原因の一部だという。
教室の中で、奥まった暗いところに座っている生徒は、窓のそばの明るいところに座っている生徒よりも成績が悪いという調査結果も出ている。2013年の研究では、光の届かない暗い環境のせいで、人は嘘をついたり、倫理的に間違った行動をとる傾向があることがわかっている。