理性と本能で考える。「叶わない恋」誕生のカラクリ
私はラブホテルで働いているのですが、この仕事で最もつらいのは世間からの目でも、人の体液や排泄物との格闘でもなく、睡魔で御座います。
24時間365日営業をしているこの仕事において「規則的な睡眠」など望むことはできません。
夜勤→休み→日勤→夜勤→日勤→休み→夜勤→夜勤 なんていうシフトになることもあり、いかに睡眠時間を確保するかということこそがこの仕事の最大の課題といっても過言ではないでしょう。
そんなこともあり、ラブホテルで働いていると寝たい時に眠れない、かと思えば眠ってはいけない時に眠くなるということが往々にして御座います。
勤務が終わり家についたのに全く眠れず、出勤直前になり急に眠くなる。仕事をする上でこんなに困ったことは御座いません。
しかし、これをどうにかすることは難しいでしょう。
眠くなるかならないかというのは体の本能的な話であり、自分の意思でコントロールすることなどできないのです。
「寝てはいけない」は理性であり、「眠くない」は本能。
「眠りたい」は理性であり、「眠い」は本能。
理性はそれなりにコントロールすることができるかもしれませんが、本能はコントロールすることができません。
ですので本来寝てはいけない時に眠くなってしまったとしても、そのことについて「どうして今眠くなってしまうんだ」などと考えても意味がないことなのです。
なぜなら「眠い」は本能であり、自分の意思とは何の関係もないところにあるのですから。
このことは恋愛においても当てはまります。
今回は「叶わない恋」について、この理性と本能の点から考えてみたいと思います。
■叶わない恋とはどんな恋愛?
「この人と付き合えば幸せになれることは分かっている」。
漫画や映画の中でよく見かける台詞で御座いますが、これはまさに理性的な言葉でしょう。
論理的に、理性的に、現実的に考えてその人と付き合うことでどのようなメリットがあるか分析しているのです。仕事中に「寝てはいけない」と考えるのと同じように、理性的に判断をしている「好き」でしかありません。
しかし一方で「好きになってしまった人」というのは本能によるもので御座います。
「好き」は本能なのです。
結婚相手や恋人は理性で選ぶことができますが、好きになる人は選べません。
おそらく今この瞬間、どうしても叶わない恋に悩んでいるであろう皆さまは「どうしてこの人を好きになってしまったんだろう」とお悩みのことでしょう。
この人ではなく別の人を好きになっていれば、こんなに苦しむことはなかったのに。
どうして一番好きになってはいけないこの人を好きになってしまったのだろう。
それはもう仕方がありません。
・好きになるべき人
・結婚相手
・恋人
・好きになったら幸せな人
これは理性なので自分の意思で選べます。
しかし、「好きになる人」……これだけは本能なので自分の意思で選ぶことができないのです。
眠るべき時間は自分で判断することができても、眠い時間は選べない。
それと同じで御座います。
好きになる人は自分の意思で選べないのです。
■本能だからしょうがない。叶わない恋で自分を責めないで
皆さまの恋愛がどうして叶わないのかはわかりません。
皆さまが勝手にそう思い込んでいるだけかもしれませんし、相手の方に恋人やパートナーがいる可能性もあるでしょう。
とはいえどのような理由であったとしても、今この瞬間、皆さまが叶わない恋に苦しんでいることだけは間違いありません。
おそらくは「この人のことを好きにならなければ、嫌いになれれば」と考えて苦しんでいることでしょう。
確かにそのお気持ちは分かります。絶対に叶わない相手などではなく、それこそ自分に言い寄ってくるちょろそうな男のことを好きになっていれば、何の苦しみもなく恋愛を楽しめたことでしょう。
しかし好きになるべき人は選べても、好きになる人は選べません。
もちろんこれだけで皆さまの苦しみが解消されるわけでは御座いませんが、それでも叶わない相手を好きになってしまったことで、自分を責めないでいただきたいのです。
その人を好きになると選んだのは貴女様では御座いません。
好きになる人を自分の意思で選ぶことなどできないのです。
(ラブホの上野さん)
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