世界の福本<プロ野球“足攻爆談!”>「3密時代にこそ選手に勧めたい趣味」 (2/2ページ)
シーズン中もナイターが終わったあと、11時頃から約2時間ほど夜釣り。船でなく足場のいい陸からの釣りで、クロダイやタチウオを狙った。クロダイのことを関西ではチヌと言うんやけど、海が汚いから臭いし、釣ったら逃がしていた。タチウオは回遊魚やから持って帰って食べていた。帰りたい時に自由に切り上げられるのもよかったな。糸を垂らしながら試合のことを振り返ったり、ただボーッとしたり、自分にとっては必要な時間になっていた。
そういえば、西宮球場で阪急の身売りを聞かされた88年の10月19日も、武庫川の一文字埠頭に夜釣りに出かけた。とにかく一人になりたかった。ラジオでロッテと近鉄の川崎球場での最終戦を聴きながらやったけど、身売りのショックで、ただ糸を垂らして茫然としていた。
プロ野球というのは高校野球と違って、負けても次の日に試合がある。結果が残せなくても落ち込んでいる暇はない。レギュラーで安定した成績を残すには気持ちの切り替えが大事。そのために飲みに出かける選手もいれば、昔なら麻雀する選手も多かった。何かしら気分転換の方法を覚える必要がある。今の時代こそ、釣りはお勧めやな。
福本豊(ふくもと・ゆたか):1968年に阪急に入団し、通算2543安打、1065盗塁。引退後はオリックスと阪神で打撃コチ、2軍監督などを歴任。2002年、野球殿堂入り。現在はサンテレビ、ABCラジオ、スポーツ報知で解説。