プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「オカダ・カズチカ」実力でファンを納得させた新日の絶対的エース (2/2ページ)

週刊実話



 初代タイガーマスクがまさにそれで、最初はファンも色眼鏡で見たものだが、そんな先入観をはるかに上回る能力の高さによって、一大ブームを巻き起こすことになった。その後、無理やり後釜に据えられたザ・コブラは、散々なことになるのだが…。

 近年、団体によるゴリ押しの成功例が、新日本プロレスのオカダ・カズチカだ。

 中学を卒業してすぐに、ウルティモ・ドラゴンの闘龍門に入門。メキシコ修行を経て2007年に新日へ移籍すると、ヤングライオンとして一から出直した後に渡米した。

 そうして迎えた’12年の1・4東京ドーム、同じく海外修行から帰国したYOSHI−HASHIとのダブル凱旋試合で、勝利を収めたのだが…。

★IWGP王座に就くこと5回!

「派手に登場したわりに試合自体は盛り上がりを欠き、目立ったのは打点の高いドロップキックぐらい。にもかかわらずメインで棚橋弘至が勝利したところに、IWGP挑戦を宣言したものだから、観客からは一斉にブーイングを浴びせられました」(プロレスライター)

 ファンからすれば前座レスラーとしての印象しかなく、凱旋試合の内容もいま一つ。キャッチフレーズとオリジナル技の名称に採用した「レインメーカー」という文言も、アメリカ映画に由来するといわれたところで、その映画自体がヒットしたわけではなかった。

「結局、2月のタイトル戦で棚橋から王座を奪取しましたが、これは同じ頃に新日の親会社がブシロードに代わったことで、リング上も装い新たにしようという意図が働いてのこと。まさにゴリ押しです」(同)

 冬の時代を支えてきた棚橋や中邑真輔を捨て置いて、新顔のオカダがトップに立つという事態に、反感を持つファンも少なくなかった。しかし、オカダはイケメンフェイスと高い身体能力、強靭な意思によって見事にこれを乗り越えてみせた。

 以降、IWGP王座に就くこと5回。タイトルの保持期間も歴代最長となり、新日の絶対的エースにまでのぼり詰めた。

 周囲のサポートがあっての成功には違いないが、それでも実力でファンを納得させたという意味では、初代タイガーと同等。日本のプロレス界の未来は、オカダにかかっているといっても過言ではない。

オカダ・カズチカ
***************************************
PROFILE●1987年11月8日生まれ。愛知県安城市出身。身長191㎝、体重107㎏。
得意技/レインメーカー、ドロップキック、ツームストン・パイルドライバー。

文・脇本深八(元スポーツ紙記者)
「プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「オカダ・カズチカ」実力でファンを納得させた新日の絶対的エース」のページです。デイリーニュースオンラインは、エンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る