本木雅弘『麒麟がくる』“ほぼ主役”マムシ道三に不満「10年後にできたら」

日刊大衆

本木雅弘『麒麟がくる』“ほぼ主役”マムシ道三に不満「10年後にできたら」

 まだ道三ロス、モックンロスを引きずっている人も多いだろう。5月10日放送の大河ドラマ麒麟がくる』(NHK)は前半のクライマックス、主人公の明智光秀長谷川博己/43)の君主、斎藤道三(本木雅弘/54)とその嫡男、高政(伊藤英明/44)の戦いが描かれ、ついに道三が倒れた。

 平均視聴率(世帯)は14.9%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と前回より数字を落としたものの、注目度はかなり高く、ツイッターには「道三ロス感ハンパない」「道三さま尊い、ほんと尊い」「最終回のように燃え尽きている」と、本木が演じる斎藤道三の死を悼む声が多数寄せられていた。まずはその第17話を振り返ってみよう。

 道三と高政が衝突する長良川の戦いが勃発。光秀らは道三についたが、高政軍に数で圧倒され、次第に追い詰められる。道三は最後の力を振り絞り、高政に一騎打ちを挑むが討ち死にし、高政軍が勝利。道三についたことで、明智荘は高政に攻め立てられることに。明智城に戻った光秀の叔父、光安(西村まさ彦/59)は光秀に家督を譲り、明智荘から逃げて生き延び、再び明智家として城を築いてほしいと熱い想いを述べた。

 道三VS高政の火花が散るようなやりとりに胸が熱くなるとともに、親子のすれ違いの切なさにもジーンときた。第1話の放送から「怪演」「イケメン道三」と話題になった本木雅弘が演じる斎藤道三の姿がもう見られなくなると思うと、寂しくてならない。

 しかし、思い返せば物語前半はクセの強い演技もあり、正直、浮いている印象もあった。まだまだ存在感が希薄な若き武将、明智光秀と、美濃のマムシと恐れられる斎藤道三。設定上、2人の存在感に差があるのは当然ながら、本木の演技は濃厚すぎて、完璧にハセヒロを食ってしまっていた。

 大河ドラマでの道三は西田敏行(72)、里見浩太朗(83)といった大御所が演じてきたこともあり、野心があふれる悪漢というイメージが強かっただけに、本木はこれを意識したのかもしれない。本木雅弘というイケオジが無理して悪者を演じているような、違和感があったのだ。しかし最近は繊細な心理描写も多く、斎藤道三が本木に乗り移ったようなシンクロ感が生まれ、演技に自然味が出てきた。

 だが、本木本人は、まだまだ自身が演じた道三に納得がいってない様子だ。このことは5月3日に再放送された『プロフェッショナル「本木雅弘スペシャル+ひとり反省会(副音声)」』での、本人の言葉が物語っている。

■悩み続けた本木雅弘

 本木はとにかく自分の演技への理想が高いため何回もリテイクを申し出ることがあり、「本当に申し訳ない」と、長谷川博己と伊藤英明に謝まるシーンもあった。「演じきれたかというと、難しいところはありました」とも言い、道三という役を思うようにできないと葛藤し続ける本木雅弘の姿が、実に印象的だった。

 “怪演”と話題になった本木の道三は、彼にとって納得いくものではなかったのかもしれない。しかし彼は「10年後にまた斎藤道三ができたら」とコメントし、番組の公式ツイッターに投稿した動画では「無事にマムシがマムシのようにくたばることができました」と達成感をにじませていた。今やれることはやったうえで、理想の道三像はまだこの先にあると考えているのだろう。

 俳優、本木雅弘が新境地を見つけようと探り続けた道三。彼こそ『麒麟がくる』前半の主役であり、物語を引っ張っていたことは間違いない。ふだん、主役を張ることが多い本木がが今回のような脇役かつ悪役でこれだけの存在感を放つとは流石の一言だった。道三を経て本木はどんなものをつかんだのだろう。これからの俳優・本木雅弘からいよいよ目が離せない。(ドラマライター・半澤則吉)

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