社会的距離のために円形のマークを描いたところ、猫が転送されてきた件(フィリピン)
猫転送装置と化した社会的距離マーク image credit:The Philippine Star/Twitter
猫には不思議な習性が多々あり、そのミステリアスな部分が一部の人間を魅了してやまないわけだが、その習性の1つに、丸っぽく囲まれた部分があればそこにしっぽり入り込むというものがある。
これはかつて、ガムテープやコード、紐などで検証され、多くの猫がホイホイしていく様子が確認されており、猫転送装置などと呼ばれている。
この習性が以外な場所で発動されたようだ。現在フィリピンでは、社会的距離を実施するため、スーパーマーケットの前に白い円形のマークが描かれている。
この円の中にいれば前後の人と一定の距離が保てるという目印だが、これに真っ先に反応したのは人間ではなく猫だった。はからずも猫転送装置となってしまい、猫たちが円の中に次々と召喚されてしまったのである。
・社会的距離の維持のため描かれた円形マークに入りこむ地域猫たち
5月13日、フィリピンのメディア『The Philippine Star』がTwitterでシェアした写真が拡散した。
These stray cats were spotted occupying the circle marks intended for the implementation of social distancing protocols in front of a store in Brgy. Holy Spirit, Quezon City on Sunday amid enhanced community quarantine. pic.twitter.com/EqOORqCJMa
— The Philippine Star (@PhilippineStar) May 13, 2020
それは、マニラのケソン・シティにある「Holy Spirit」というスーパーマーケットの前の様子を撮影したものだが、なんと買い物に来た客が社会的距離を維持するためにと店側が地面にペイントした円形のマークの中に、野良猫たちがしっぽりと入り座っているではないか。

image credit:The Philippine Star/Twitter
人間の社会的距離を実施するためのマークが、はからずも猫転送装置となってしまったようだ。しかも猫たちはきちんと1匹につき1つのマークを利用しており、社会的距離を守っているところがかわいい。

image credit:The Philippine Star/Twitter
・猫は囲いの中に入ると安心と安全を感じる
なぜ猫は囲いの中に入ってしまうのだろう?いくつかの仮説があるが、ある猫行動学の専門家によると、昔から備わっている猫の生存本能によるものだという。
箱の中に入ったり、狭い場所を好んだり、囲いの中で落ち着いたりする行動は、ネコ科の多くに見られる行為であり、猫が自然の中で囲まれた空間に引き寄せられるという事実に関係しているということだ。
専門家によると、自然の中で猫は、捕食者から逃げるために切り分けられた木の切り株に隠れたり、同時に切り株に身を隠して獲物を待ち伏せしたりするという。
また2014年の調査では、保護シェルターにいる猫は短期間でも中に隠れるための箱が与えられていると、安心してストレスが軽減することが判明している。つまり猫の安全を保つ本能的行動は、隠れる行動にも繋がっているという。
そうした事実から、猫にとっては、箱の中はもちろん、例え描かれた円であっても、囲まれた輪に身を置くと、安心で安全な感覚が得られるという。
とは言えまだ猫の生態は完全に解明されていない。さらに猫は個体差も大きいので、囲いに入るのが好きはない個体も存在するそうだ。
Cat Trap Experiment
・猫は常に快適な社会的距離を保っている
猫世界では、90センチ~2メートルほどの距離を互いに置くことが快適な社会的距離らしい。もちろん、仲が悪い猫同士であれば、更にその距離は開くし、仲良しならば距離は縮まる。
今回の猫ホイホイ写真は猫好きの心をキュンキュンさせたわけだが、猫たちが我々に、常に社会的距離を保つ重要性を教えてくれたのかもしれない。
ユーザーらからは「やっぱり猫ってすごい」「人間よりもきっちりと社会的距離を保てるってことだよね」「猫の方が人間より頭がいいってこと」といったコメントが寄せられている。
References:Viral social distancing photo spotlights an enduring cat mystery / written by Scarlet / edited by parumo