活動制限で人と会えず、うつ状態となっていた寂しんぼうの魚「タマカイ」に子供たちから激励のメッセージが届く(オーストラリア)
さびしんぼうの魚、タマカイ/iStock
ロックダウン(都市封鎖)中活動が制限されてしまったことで、孤独や不安を感じるようになった人は決して少なくないが、水族館にいる魚や海のイルカも同じ思いを抱いていたようだ。
オーストラリアにあるケアンズ水族館のタマカイは、訪問客が途絶えひっそりとしてしまった館内で元気をなくし、うつ病の症状を示すようになった。
しかし、そのことを知った多くの人がタマカイを気遣うメッセージを寄せ、学校が再開した地元の小学校の子供たちは、タマカイを励ますために温かいメッセージと人の姿を描いた絵をプレゼント。
おかげで、タマカイはすっかり元気を取り戻すことができたという。『abc.net.au』などが伝えている。
・休館中の水族館でうつ状態になったタマカイのチャン
新型コロナ禍が原因により、3月中旬から休館状態が続いているオーストラリアのケアンズ水族館で、1匹のタマカイが意気消沈しているというニュースが先月伝えられ、話題になった。
来館者がおらず、静まり返った館内の水槽で泳ぐタマカイのチャンにとって、普段は水槽の向こう側から自分を見てくれる多くの訪問客が元気の源になっていたのだろう。
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ロックダウン中はすっかり落ち込み、水槽の後ろの暗い隅っこに隠れるようにして姿を見せなくなり、数週間餌を食べない状態になってしまったという。
元気を失くしてしまったチャンを、水族館の飼育員らはもとより、このニュースを知った世界中の人々が心配し、水族館にはチャンを気遣う多くのメッセージが寄せられたそうだ。
そして、トアバンリー州立学校の1年生の子供たちも、なんとかしてチャンに元気になってもらいたいと、クラスのみんなでプレゼントをすることにした。

image by:Cairns Aquarium
・チャン、人の姿が描かれた子供たちの絵を見て元気になる
ロックダウンが緩和され、再開したトアバンリー州立学校の1年生の子供たちは、人の姿をクラスのみんなでそれぞれ紙に描き、「この絵を見たらきっと元気になるよ」とチャンに励ましのメッセージを添えた。

image credit:ABC Far North: Brendan Mounter
それらを受け取った水族館側は感動し、早速チャンのいる水槽のアクリルガラス面に貼り付けると、チャンは隅っこの洞窟から出てきたという。
館長のダニエル・リープニクさんは、子供たちの思いやりに感謝を示し、このように話している。
子供たちが、チャンを思って時間をかけて描いてくれた事実、そしてその思いを受けたチャンが元気になった事実は、ただ美しいという以外にありません。
チャンは、ガラスに貼られた絵を間違いなく見ています。1日中洞窟に隠れるようにしていましたが、出てきて、絵を見ていました。
今は、餌も食べるようになったし、元通り元気になりました。

image credit:ABC Far North: Brendan Mounter
チャンが泳ぐ水槽のガラス部分には、子供たちが思いを込めて描き上げたそれぞれの絵が貼り付けられている。
来館者が訪れるようになるまでもうしばらくかかるだろうが、子供たちの優しさと思いやりがチャンを元気付けたことは明らかだ。
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子供たちを受け持つディー・マックリー先生は、「学校が再開し、教室で友達と会えるようになった子供たちは、とても喜んでいます。活動制限がされていて、子供たちも何週間も友達に会うことができませんでした。だからこそ、チャンの孤独に気付き、思いに寄り添うことができたのでしょう」と語っている。
written by Scarlet / edited by parumo