「物質の第5の状態」を国際宇宙ステーションで創出することに成功(米研究) (2/3ページ)

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・重力の弱い宇宙ステーションで分析を可能に
地球上では重力があるために、ボース=アインシュタイン凝縮によって出現した超原子を分析できるのはわずか数十ミリ秒だけだ。
しかし今回、国際宇宙ステーションでコールド・アトム・ラボを利用したところ、1秒以上分析することができたという。
さらに微小重力下では、原子を捕捉するためのエネルギーが少なくて済む。それはボース=アインシュタイン凝縮をより低い温度で実現できるということである。温度が低ければ、量子の不可思議な効果をいっそうはっきり観測することができる。

image by:NIST/JILA/CU-Boulder
・自然の仕組みを解明するツールとして
今回の研究ではボース=アインシュタイン凝縮はルビジウム原子で作られた。
研究チームのロバート ・トンプソン氏によれば、今後はここにカリウム原子を加え、2種の凝縮が混ざったときにどうなるのか調べたり、宇宙でしか実現不可能な球形の凝縮を作ったりする予定であるそうだ。
「これまで、自然の内部構造は粒子加速器や天体観測によって解明されてきましたが、今後は冷却した原子が大きな役割を果たすようになるでしょう」と、トンプソン氏は語っている。
・究極の万物の理論は誕生するか?
現在、古典物理学に則った日常の世界と、量子力学が支配するミクロの世界をきちんとつなぎ合わせることができる理論はない。