６月１９日付でジャニーズ事務所から退所した元ＮＥＷＳの手越祐也（３２）。

　手越は６月２３日、東京都内で記者会見を行い、退所を報告するとともに今後の活動について発表した。

　会見の中では、『世界の果てまでイッテQ！』（日本テレビ系）など、手越がレギュラー出演していた番組への思いを語る場面もあった。

　記者から退所することで「これまでの仕事がなくなった現状をどう思うか」聞かれると、「理想はジャニーズ事務所にいながら『イッテＱ！』などのレギュラーを続けて、夢である海外を攻めたかった」と本音を漏らした。

　また、「退所をしてもレギュラー番組への出演を続けることもできたのでは」という質問には、「本当に出演させていただいていた番組には感謝をしているので、個人になっても出演させていただけるのであれば喜んで出る。ノーギャラでも出たい」と思いを明かしたものの、「僕以上に日本テレビとジャニーズ事務所で深い関係があるので、そこに従わなくてはいけない。それも覚悟の上で独立を決めていた」と、実情を交えて語ったのだ。

■退所と同日の降板発表

　手越の退所が発表された６月１９日、『イッテＱ！』、そして手越がレギュラーを務めていた『サッカーアース』を放送していたに日本テレビは、「（今後手越の）レギュラーとしての出演はありません。総合的に判断いたしました」とコメントを出している。

「ジャニーズ事務所、日本テレビ、そして手越の間では以前から話がついていたのでしょうが、退所発表後すぐに、“レギュラーとしての出演はない”という明確な方針を出したのですから、手越は日本テレビから“即刻クビ”を宣告されたようにも思えてしまいますよね」（芸能記者）

　５月２６日、ジャニーズ事務所から手越の芸能活動無期限自粛が発表された際にも、日本テレビは「ＯＲＩＣＯＮ　ＮＥＷＳ」の取材に対し、「『イッテＱ！』については事務所の申し出を受けて（手越の）出演を見合わせ。５月３１日の放送に関して変更の予定はありません」と回答していた。

「無期限活動自粛になった段階で、日本テレビはすべてジャニーズ事務所の方針に従うとし、“手越案件回答マニュアル”なるものもあったといいますよ。

　そんな日本テレビは、民放の中でも、特にジャニーズ事務所と深い関係にあると言われてます。『２４時間テレビ』のメインパーソナリティは昨年が嵐、一昨年がＳｅｘｙ Ｚｏｎｅ（セクゾ）と、２００４年のＴＯＫＩＯ以来、毎年ジャニーズタレントが担当していることからもそれがうかがえます。また、『ザ！鉄腕！ＤＡＳＨ!!』、『嵐にしやがれ』など、ジャニーズの冠番組も多数。

　夏の音楽特番『ＴＨＥ　ＭＵＳＩＣ　ＤＡＹ』は櫻井翔（３８）がＭＣですし、５月３０日にはセクゾの中島健人（２６）とＫｉｎｇ＆Ｐｒｉｎｃｅの平野紫耀（２３）がＭＣを務めた音楽特番『Ｐｒｅｍｉｕｍ　Ｍｕｓｉｃ　２０２０特別編』が放送されましたよね」（前出の芸能記者）

■元ＳＭＡＰの３人を番組に出演させないように……

　６月２７日からは、中島と平野が主演を務めるドラマ『未満警察　ミッドナイトランナー』もスタートする。これまでも山下智久（３５）とＫＡＴ－ＴＵＮの亀梨和也（３４）のドラマ『野ブタ。をプロデュース』をはじめ、『金田一少年の事件簿』シリーズにはＫｉｎＫｉ Ｋｉｄｓの堂本剛（４１）、松本潤（３６）、亀梨、Ｈｅｙ！Ｓａｙ！ＪＵＭＰの山田涼介（２７）など、歴代のジャニーズタレントたちが出演してきている。

「それだけ、ジャニーズ事務所と日本テレビの関係は深い。だからこそ手越が『イッテＱ！』や『サッカーアース』に起用されたとも言えますが、特に『イッテＱ！』では結果を出してきた手越を即日解雇のような形で切るのは少し驚きですよね。

　まぁ、日本テレビとジャニーズ事務所で言えば、『新しい地図』の一件もありましたからね」（前同）

　２０１９年７月、元ＳＭＡＰで現在は新しい地図として活動する稲垣吾郎（４６）、草なぎ剛（４５）、香取慎吾（４３）の３人を番組に出演させないよう、ジャニーズ事務所がテレビ局に圧力をかけたとして、公正取引委員会に注意を受けていたと、報道各社が伝えて波紋を呼んだ。

　同月の『週刊文春』（文藝春秋）によると、各テレビ局や新しい地図の所属事務所「ＣＵＬＥＮ」に内部調査が入っており、非公式ながらも注意を受けたテレビ局もあったという。

■加藤浩次が怒り!?

「特に露骨だったのが、２０１７年１１月の雑誌社主催のイベントを取り上げた『スッキリ』（日本テレビ系）と『めざましテレビ』（フジテレビ系）で、新しい地図の３人を映像から不自然に排除して放送していたと『週刊文春』では伝えています。

　２０１７年１１月２３日放送の『スッキリ』では、雑誌社が主催するイベントを取り上げたんです。このイベントには新しい地図の３人が出演していたため、日テレ編成部はイベント自体を取り上げることを嫌がっていたといいます。

　ただ、それを知った番組ＭＣの加藤浩次さん（５１）が“うちは忖度する番組ではない”と主張し、番組ではイベントを取り上げました。ところが生放送では３人が映っている場面をカットしてオンエアしたんです」（制作会社関係者）

　これに、ナレーションの「天の声」として出演する南海キャンディーズの山里亮太（４３）が、ＶＴＲに映っていない新しい地図の３人について「香取くんと草なぎくんと、吾郎ちゃんも選ばれてるのよね」とコメントし、加藤が、「なんで（ＶＴＲに）いないの？　なんだよ、それ」とつけ加えた。

■『スッキリ』には錦戸亮も出演したが…

「『週刊文春』の記事では、山里さんと加藤さんの発言により、現場はパニックに陥ったと伝えていることからも、日テレがジャニーズ事務所に露骨に忖度していたことがうかがえますよね。

　ただ、その後の『スッキリ』には香取さんや稲垣さんをはじめ、関ジャニ∞から脱退し、事務所を退所したばかりの錦戸亮さん（３５）も出演しました。

　公取委の一件もあり、テレビ局サイドの忖度もなくなりつつあるのかもしれません。しかし、今回の手越さんの発言を聞くと、日テレとジャニーズ事務所の特別な“蜜月関係”は、今後も続いていくと思ってしまいますよね……」（前出の制作会社関係者）

　手越が会見で明かした通り、日本テレビとジャニーズ事務所は想像以上に深い関係にあるようだ――。