湖に沈んだ中世の村が27年ぶりに再浮上の可能性(イタリア)
湖に沈んだ村が再び現れる可能性 image credit:Wikipedia
はるか昔にダムの底に沈んだ村というのは、なんともミステリアスな歴史を思い浮かべてしまう。
イタリアのトスカーナ州にも、ひっそりと人工湖の底に沈んでいる12世紀の小さな村が存在する。
この村は、10年~15年ほどの頻度で行われているメンテナンスにより、湖から姿を現し、多くの人が見物に訪れているが、どうやら2021年に再浮上するの可能性があるようだ。『Sky News』などが伝えている。
Riemersa al sole Fabbrica di Careggine.
・人工湖の底に沈んだ中世の村
イタリアのトスカーナ州ルッカ県にあるヴァグリ湖には、12世紀頃に栄えた村がひっそりと沈んでいる。
当時、ロンバルディア州ブレシア県から移住して来たとされる住民は、この村で鍛冶屋業を営み、村は鉄製品の製造と販売で知られていたそうだ。
しかし1946年、新たな水力発電ダムの建設の余地が必要ということで、この村の全ての住民は近くの村(Vagli di Sotto)への引っ越しを言い渡された。
翌1947年に電力会社ENELはダムを建設。村にあった石造りの家や墓地、橋、教会は人工湖の底に沈んだ。

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・湖のメンテナンス時には村が再浮上
その後、ダムの運営管理を行うENELは、およそ10~15年に1度の割合で、ダム維持管理のために湖のメンテナンスを行ってきた。
そのメンテナンスでは、湖の水を完全に排水し、底の泥を取り去る作業がなされる。その時に、空っぽの湖から幻となった村の姿が浮上するのだ。
1947年以降、これまで1958年、1974年、1983年、1994年と4度にわたって村が再浮上した。
1994年時には、人工湖に沈んだ村を一目見ようと、100万人を超える観光客が集まり、廃墟となった中世のコミュニティに驚嘆したという。
The ruins of Fabbriche di Careggine, a 12th c. village in Tuscany submerged under the artificial Lago di Vagli since the construction of a dam in 1946. Occasionally seen when the lake is drained during maintenance work, it could resurface again in 2020https://t.co/CfjuhZgZ7O pic.twitter.com/yRlX0vPhx6
— Irene DB (@UrbanFoxxxx) June 9, 2020
・次回のメンテナンスは2021年か?
『Sky News』が伝えたところによると、Vagli di Sottoの前村長の娘ロレンザ・ジオルジさんが、先月Facebookで「特定の情報源」として、2021年にヴァグリ湖がメンテナンスを行う可能性があることをシェアしたという。
まだ確定ではないが、ENELは観光と地域の再開発の機会として、自治体とのワーキンググループを正式化するという旨をメディアに伝えているようだ。
来年、もし村が再浮上となれば実に27年ぶりになる。新型コロナウイルスのパンデミックによる影響で、イタリアでは各地の観光客が激減している。
この1件について「観光客を呼び寄せるためのものではないか」という声もあるが、幻となった村が再び水底から現れる様子を楽しみに待っている人もいることだろう。
written by Scarlet / edited by parumo