植物にもマイクロプラスチック粒子が蓄積し、成長を阻害していることが判明(米研究)

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植物にもマイクロプラスチック粒子が蓄積し、成長を阻害していることが判明(米研究)
植物にもマイクロプラスチック粒子が蓄積し、成長を阻害していることが判明(米研究)

マイクロプラスチックの影響は植物にも / Pixabay

 「マイクロプラスチック」と呼ばれる微細なプラスチック粒子による環境汚染への懸念が高まっている。特に問題となっているのは海洋汚染だが、陸上でも汚染は進んでいるようだ。

 マイクロプラスチックのの発生源と疑われているものは複数存在するが、大気中にも存在し、雨や雪が降るとそれらに混じって降ってくることがこれまでの研究から示されている。

 新しい研究によれば、植物にもプラスチック粒子が蓄積するのだそうだ。それは植物の成長を阻害し、農作物に被害を与える恐れがあるという。
・マイクロプラスチック入りの土壌では50%も植物の成長に差

 マサチューセッツ工科大学アーマスト校(アメリカ)の研究者は、蛍光染色して動向を追跡できるようにしたナノプラスチックを土に混ぜ、そこで「シロイヌナズナ」というアブラナ科の植物を育てるという実験を行った。

 7週間後、それらを普通の土で育てたものと比較してみたところ、プラスチック粒子入りの土で育てたものは41.7~51.5%ほど背丈が低く、根も短かったそうだ。

 特にプラスチック粒子を大量に混ぜた土で育てたものは、低濃度の粒子入りの土で育てたものと比べても、有意に成長が遅かったとのことだ。

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栽培を開始してから4日後の根の成長部。それぞれが種類と濃度が異なるプラスチック粒子入りの土で育てられた。一番左は普通の土で育てたもの
image credit:Xiao-Dong Sun et al., (2020), Nature

・プラスチック粒子の電荷によって蓄積場所が異なる

 プラスチック粒子が蓄積する組織は、電荷によって左右されたそうだ。

 負の電荷を帯びているものは「アポプラスト」と「木部」(どちらも植物内の液体の輸送に関与)、正の電荷を帯びたものは、根の先端に蓄積する傾向があった。

 特に根の先端部分は、蓄積量が少量であっても、植物全体の健康に大きな影響を与えると推測されている。

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HeitiPaves/iStock

・懸念される農業への影響

 マイクロプラスチックは水の中に漂っているものだが、その水は必然的に土に入り込む。そのため、海洋の生態系だけでなく、農業(特に灌漑農業)への影響も懸念されるということだ。
 
 この研究では、アブラナ科の「コショウソウ」が吸収できるプラスチック粒子は、最大200ナノメートルまでであることが明らかになっている。これはほとんどのマイクロプラスチックよりもずっと小さい。

 しかし水の中では、マイクロプラスチックがさらに小さく砕けることが知られている。陸上でも同じように小さく砕け、灌漑農水を汚染するようなことがあるならば、農作物の成長を阻害する恐れがあるそうだ。

この研究は『Nature』(6月22日付)に掲載された。
Differentially charged nanoplastics demonstrate distinct accumulation in Arabidopsis thaliana | Nature Nanotechnology
https://www.nature.com/articles/s41565-020-0707-4
References:zmescience/ written by hiroching / edited by parumo
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