過去を消した女たち 第17回 侑子(40) 経済的な苦境に立つ元AV女優の"その後” (3/3ページ)
「保育園や幼稚園って、嫌なママがいるイメージだったんですけど、娘が通う保育園では他人の生活を気にする人は、今のところいないですね。自分のことで精一杯な感じです」
介護の現場においても、過去のことを詮索されることはないという。
「うちの職場は刑務所帰りの人もいたりするようで、誰も過去のことを聞いたりしません。ただ、お爺さんをお風呂に入れている時、『あんた、AV女優みたいだね』と言われて、どきっとしたことがありました」
娘と向き合う日々の中、漠然とした不安はくすぶり続けている。
「これから娘が学校に入ったりすると、塾に行ったりするじゃないですか。将来の学費とかが心配ですね。その時には、また風俗をやるかもしれません。だけどあんまり考えすぎても仕方ないので、深く考えないようにしています」
そう語る侑子の表情は、経済的に厳しい状況で生きていることを物語っていた。
性に関わる業界で生きてきた過去は、簡単に断ち切れるものではない。いつでも引き戻されてしまうという悲哀を感じずにはいられなかった。