脚に灼熱の痛みを感じた女性、中世に流行した「麦角菌病」と診断される (1/3ページ)
足が焼けるように痛い奇病 image credit:The New England Journal of Medicine
7月23日、海外の医療ジャーナルサイト『The New England Journal of Medicine』は、24歳の女性が両脚に焼けるような激しい痛みを感じた数日後、歩行が困難になり、脚が変色するという事態に見舞われた記録を発表した。
医師が精密検査を行ったところ、その女性は中世ヨーロッパでよく知られた麦角(ばっかく)菌病と同じ症状を患っていることが明らかになったという。
・灼熱の痛みを脚に感じ来院した女性
海外に住む24歳の女性は、足のつま先から大腿部の中央まで焼けるような痛みに襲われた。
それが原因で歩くこともままならなくなった女性は、症状が現れて2日後に来院し、医師の診察を受けたが、その時既に女性の両脚はとても冷たく、色が変色していたという。
CT検査の結果、女性の脚は下肢に血液を供給する役割を果たす膝窩動脈と背側中足動脈という2つの動脈の幅が極端に狭くなっていることから血液が凝固し、循環していなかったことがわかった。
image credit:The New England Journal of Medicine
その後、血液希釈剤を投与する治療を受けた女性は、下肢の血流が増加して症状が緩和。