タチの悪い性病のごとくセミに感染し、次々とゾンビ化させる幻覚性菌類(米研究) (1/4ページ)

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タチの悪い性病のごとくセミに感染し、次々とゾンビ化させる幻覚性菌類(米研究)
タチの悪い性病のごとくセミに感染し、次々とゾンビ化させる幻覚性菌類(米研究)

セミをゾンビ化させる恐ろしい菌 / Pixabay

 ゾンビは何も人間だけの成れの果てというわけではない。自然界を観察してみれば、ゾンビ化した生物の事例はいくつも見ることができる。

 たとえば『PLOS Pathogens』(6月18日付)に掲載された研究によると、ある幻覚成分を持つ病菌はセミに感染して下半身を食いちぎり、ゾンビ化させ操り性病のごとく感染を広げ、急激にゾンビ軍団を作り出すのだという。

 感染したセミは、繁殖機能を失い、死にかけの状態にもかかわらず、交尾や飛行などの活動を続け、感染を広げていくというのだから恐ろしい。
・下半身を食いちぎられゾンビ化したセミはさながらB級ホラー

 その恐るべき菌類は「マッソスポラ(Massospora)」という。マッソスポラがセミを操るプロセスについて、ウェストバージニア大学(アメリカ)の研究グループは「B級ホラー」のようだと述べている。

 それはセミの成虫の生殖器、お尻、腹部を喰らうのだ。最終的にはその部分を切り落とし、菌の胞子と入れ替える。胞子に入れ替えられた腹部は、消しゴムのように摩耗していくという。

 残酷にも下半身を食いちぎられたセミだが、すぐには死なない。マッソスポラにはセミの心を支配する力があるので、セミは自覚症状がないままに行動する。じわじわと死へ向かいつつも、飛び回って他のセミを感染させる。

 ちなみに、感染したセミの体内からは「シロシビン」というマジックマッシュルームに含有される幻覚成分が発見されている。
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