赤レンガがバッテリーに!赤茶けた色を最新導電素材に転換する技術(米研究) (1/2ページ)

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赤レンガがバッテリーに!赤茶けた色を最新導電素材に転換する技術(米研究)
赤レンガがバッテリーに!赤茶けた色を最新導電素材に転換する技術(米研究)

赤レンガが電池に image by:Washington University

 セントルイス・ワシントン大学(アメリカ)の研究グループは、レンガを電池にしようとしている。ソーラーパネルにつなげば、普通のレンガが再生可能エネルギーに早変わりだ。

 研究グループのジュリオ・M・ダーシー氏によると、レンガは多孔質構造をしており、電気をためるにはぴったりなのだそうだ。孔はレンガの表面積を広げるので、それだけスーパーキャパシタ素材がたくさんの電気を蓄えることができる。

 「三匹の子ぶた」の話ではレンガで家を建てた3番目の子ぶたが狼を追い払うことができたが、さらにそこにバッテリー機能が加わるというのだから快適だ。
・レンガの色を最新導電素材に

 レンガが赤茶けているのは、その粘土に「酸化鉄」が含まれているからだ。

 そこで研究グループは、孔に酸化鉄を分解する酸蒸気を流し込み、反応型の鉄に変換。そこへさらに鉄と反応する硫黄ベースの素材を満たすことで、孔の表面を「PEDOT」という導電性プラスチックでコーティングすることに成功した。

 こうしてできたPEDOTコーティングは、菌類の繊細なフィラメントのようなナノファイバーでおおわれている。ナノファイバーは電気抵抗が低く、かつ広い面積を持っているために、電気を蓄えるにはぴったりの構造をしているという。

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・13分の充電で非常用照明を50分点灯

 PEDOTコーティングのレンガは、ほんの数個あればLEDを1つ灯すことができる。

 また一般的なサイズのものが60個もあれば、13分間の充電で、非常用照明を50分間点灯させられるだけの電力が得られるという。

 さらに1万回も繰り返し充電できることも優れたところだ。
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