『半沢直樹』片岡愛之助・黒崎効果で視聴率30%超えか
平成の最高視聴率ドラマ『半沢直樹』(TBS系)が、令和でもおばけドラマとなろうとしている。8月16日放送の第5話では視聴率がなんと25.5%(ビデオリサーチ調べ/関東地区/以下同)を記録。国民の4人に1人が、堺雅人(46)演じる半沢直樹に熱視線を送っていたことになる。
初回の視聴率が22.0%と好スタートを切った本作だが、第5話から『半沢直樹』は帝国航空再建のため、国家権力と衝突するという新章に突入。いよいよ物語も熱を帯びてきた。次回、第6話の予告に片岡愛之助(48)演じる金融庁の黒崎の姿が映し出されると、「ラブリン再来〜。はい、絶対見る〜!」「黒崎駿一が出てくるwめちゃ楽しみー」と、黒崎の再登場を喜ぶ声がツイッターに多数あげられていた。そう、悪役・黒崎の人気がハンパないのだ。今回は、半沢VS黒崎の対決が、なぜここまで注目されているのか考えてみたい。
黒崎がここまで注目される理由とは、まず黒崎こそが、半沢の真のライバルだからだ。東京中央銀行の大和田は裏で手を引く不気味さが恐ろしいが、身内でもあり、実は半沢と直接、対決するシーンは少ない。最後の最後でぶつかるラスボス的存在だ。一方で、半沢の因縁のライバルとして描かれているのが、金融庁の黒崎なのである。
半沢と直接対決するシーンは、第1シーズンからドラマの大きな見どころとなっていた。第2シーズンでも、8月2日放送の第3話で黒崎が登場すると「ここでもずいぶんとおイタしてるんじゃないの?」「よ・ろ・し・く・ね」と名ゼリフを連発し、さっそく話題をさらった。短い登場ながら多くのファンの心をつかんだ黒崎は7年前の第1シーズンと変わらず憎々しくも、格好よかった。オネエ系であることに目が行きがちだが、黒崎の仕事にかける情熱や頭の良さは半沢に負けておらず、彼らが展開する頭脳戦の面白さが『半沢直樹』人気を生んだ大きな要因といえよう。
たとえるなら、大和田ら権力者をやっつけるのが、水戸黄門でいう印籠をかざす締めのシーン。銀行マンの半沢VS金融庁の黒埼は、そこに至るチャンバラシーンで、バチバチのバトルが展開される最注目事項なのである。
■池井戸潤も黒崎のファン!?
また、原作通りならば、黒崎は帝国航空編の物語全体を動かす、重要な役どころになるはずだ。実は、第1シリーズの愛之助の演技を見た『半沢直樹』原作者、池井戸潤(57)がそのキャラに魅了され、第5話からの原作である『銀翼のイカロス』に黒崎を登場させたという逸話がある。愛之助は歌舞伎役者ゆえの美しい立ち姿と所作でスーパーエリート黒崎を体現しているが、その彼をイメージして原作者が書いたという帝国航空編では、さらに魅力的な黒崎を見られるに違いない。視聴率も黒崎効果で、さらに上積みされることは確実だ。
悪役が好かれるドラマはウケるという話がある。最近では昨年の同じ日曜劇場『グランメゾン東京』(同局系)で、尾花(木村拓哉/47)のライバルとして登場した丹後(尾上菊之助/43)が印象的だ。キムタク演じる尾花をさしおいて丹後を応援するファンも多く、放送後にも「丹後シェフがとくに好きでした」とSNSで名前があがっていた。結果、ドラマも最終話は平均視聴率16%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)超えの大ヒットだったことは、記憶に新しい。
大和田(香川照之)と伊佐山(市川猿之助/44)といった腹黒すぎるキャラだけでなく、黒崎というエリートのライバルがいることが、本作をより重厚で、面白いものにしているのは間違いないだろう。国民的ドラマ『半沢直樹』第2シリーズは、黒崎がスポットライトを浴びるこれからが本番だ!(ドラマライター・半澤則吉)