大坂なおみ「黒人差別」に抗議の棄権!「対戦相手に失礼」批判が的外れな理由 (2/2ページ)
しかしその発想は少なくともアメリカ人にはまったく理解できないし、当のコンタベイト自身にも失礼うんぬんという発想はないはず。なんでもかんでも欧米基準に合わせる必要はありませんが、世界を舞台に戦っている大坂を、日本国内の狭いスポーツ観を根拠に批判するのはあまりに失当ではないでしょうか」(前出・スポーツ系ライター)
そんな大坂の行動は、ハリウッドセレブの言動を見れば理解しやすくなるという。スポーツ系ライターが続ける。
「ハリウッドセレブたちが差別や貧困といった問題に積極的に声をあげるのは、自分たちが芸能界での成功という大きな果実を得ているのは社会のおかげという意識があるから。それゆえ社会問題に声をあげることは、自分たちに課せられた使命との想いすら抱いています。同様に大坂のようなプロスポーツ選手たちも、自分たちの特権的な地位を社会のために活かすことが使命だと考えており、その手段として“棄権”も有効な方法となるわけです。プロバスケのNBAでも選手が試合をボイコットするなど棄権の動きは広まっています」
7月には米国五輪・パラリンピック委員会の選手諮問委員会が国際オリンピック委員会(IOC)に対して、五輪での政治的な抗議を禁じる五輪憲章第50条の廃止と、新たな方針の策定を求める書簡を送っている。このようにアメリカでは「スポーツに政治や思想を持ち込むな」という発想自体に、大きな「NO」が付きつけられていることを知っておくべきかもしれない。
(北野大知)