菅田将暉『MIU404』野木亜紀子脚本で際立つ“時代の申し子”としての存在感 (2/2ページ)

日刊大衆

 それとは逆に、最もネットやSNSから遠い存在であるのが、橋本じゅん(56)演じる陣馬。いわば「時代遅れ」な彼が、フェイク動画に惑わされず、ドラッグであるドーナツEPを生産する工場にたどり着くというのが皮肉めいていて面白い。

 いやもう、全体に脚本・野木亜紀子の、ストーリー・キャラクター構成のうまさに舌を巻く。『重版出来!』『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』(すべてTBS系)と、立て続けに大ヒットを飛ばしている野木。その一番の理由は、主人公を支える人たちに、役割と人生を当てるのが本当にうまいからだと思う。キャラが立っているのに主人公をけして食うことはない。中心の軸はぶれず、それぞれが最高の役割を果たし、1つの世界としてしっかり回っている感じなのだ。

■『MIU404』+『アンナチュラル』のスペシャルを!

 また、伏線回収も野木脚本の醍醐味。第一話から毎話、セリフや物語の中でなにげなく発信されるキーワードがパズルのように組み合わさり、最終回で大きな1つの真相となる驚きと快感。今作の最終回もこれまでに登場した「何か」「誰か」が、問題解決のカギを持って再度、あらわれることが期待できる。

 私は、第7話で登場したコスプレ弁護士役のりょうが気になっている。願わくば、ド派手なコスプレでキーマンとして出てきてほしい!

「もうパターンは出尽くした」と思っていた刑事ドラマだが、この『MIU404』で、新時代の刑事ドラマを見せられた気がした。これから私たちの前に立ちはだかる悪はすぐ横にあり、いつ被害者になるか……いや、それどころか「いつ加害者になるか」分からない時代なのだ、とドラマというフィクションを通し、強く警告を受けた気がした。

 続編を求める声は多い。本格的に『アンナチュラル』メンバーを加え、事件を解決するスペシャルドラマを見たい!(田中稲)

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