過熱する『半沢直樹』黒幕考察、井川遥が中野渡頭取より怪しいワケ
堺雅人(46)主演の日曜劇場『半沢直樹』(TBS系)から、驚きのニュースが届いた。新型コロナウイルスの影響で制作に遅れが生じたため、第8話の9月6日放送を見送り、代わりにキャストによる生番組を放送するというのだ。
第8話を早く見たい気持ちもあるが、今最注目のドラマがどんな生放送を仕掛けてくるかも、興味深い。今や『半沢直樹』はミステリーのように「考察」されるドラマとして視聴者から熱視線を浴びているだけに、この放送は今後を占う内容が期待できる。ここでは大きな展開が見られた第7話を振り返り、視聴者の間で盛り上がっている「考察」を分析してみたい。
帝国航空の自立再建を目指す、東京中央銀行の半沢直樹(堺雅人)。しかし国土交通大臣の白井(江口のりこ/40)からざまざまな妨害を受けたことで、半沢は行内に政府とつながる裏切り者がいることに気づく。行内の役員会で、白井から要請された帝国航空の債権放棄を拒否するべきと半沢が熱弁すると、これに取締役の大和田(香川照之/54)が賛同。一方で紀本常務(段田安則/63)は債権放棄を受け入れるべきだと主張し、中野渡頭取(北大路欣也/77)は紀本の意見を承認する。しかし、これには半沢が提案した、帝国航空のメインバンク、開発投資銀行の判断に準じるという条件が付された。その後、半沢と大和田は紀本に近しい曽根崎に迫り、紀本が政府と内通しているという事実を明らかにする……という展開だった。
胸がスッとするまさに『半沢直樹』らしい展開の第7話は、紀本常務が政府とつながっていることが判明した、大事な回だった。だが、残り数話を残し、紀本だけが黒幕としてドラマが終わるとも思えない。ツイッターでは本当の「黒幕」を考察する人々が続出し、さまざまな意見が飛び交っている。
まず、黒幕候補として名前があがっているのが、中野渡頭取だ。「頭取こそ黒幕なんじゃ……」「彼も政府とつながった黒幕か」と、中野渡を怪しむツイートが相次いでいる。第7話の最後には白井大臣をも操る大物政治家の箕部(柄本明/71)と2人で会うシーンが描かれ、中野渡がいよいよ怪しさを増している。また、同話で箕部が白井に向かって吐いた「あの銀行には私の言うことをよーく聞いてくれる人間がいるからね」というセリフも気になるところだ。箕部が紀本より上の人間、つまり中野渡と太いつながりを持っていてもおかしくない。
■『テセウスの船』と同じパターンか
そして、一見、突飛なようだが、にわかに注目を浴びている黒幕候補がいる。それが半沢たちが通う小料理屋の女将、智美(井川遥/44)だ。「井川遥は誰かの愛人?」「今のところ、智美が一番の黒幕のように見えるのだが」「井川遥黒幕説あるぞ」と、智美を怪しむつぶやきも散見されている。
智美は池井戸潤(57)の原作小説には登場しない、ドラマオリジナルのキャラだが、第7話で一気にミステリアスな存在になった。彼女が元銀行員で、かつて中野渡の部下だったという過去が明かされたのだ。さらに第8話の予告では、誰かの墓前に手を合わせる智美の姿も映し出されていた。中野渡との関係は? 大切な人を失った過去が? 分からないことだらけで、瞬く間に智美が物語の最重要人物に浮上した。
第1シリーズでは半沢の大和田に対する“過去”の因縁が、物語終盤を盛り上げる原動力となった。本作も“過去”に秘められた因縁が、ストーリーに影響を与えることは確実だろう。紀本や中野渡よりも、今後、注目すべきは智美かもしれない。
竹内涼真(27)主演でヒットした、同じ日曜劇場の『テセウスの船』は、マンガ原作とドラマ版の犯人が違うということで考察が過熱し、人気を高めた。この成功例があるだけに『半沢直樹』も原作小説とは違う結末となってもおかしくない。オリジナルキャラの智美が、実は黒幕だったという、まさかのラストも大いにありえるのだ。(ドラマライター・半澤則吉)