志村けんドラマ、高橋尚子マラソン…『24時間テレビ』新型コロナ禍で強行「感動できない舞台裏」
今や夏の風物詩となった日本テレビの『24時間テレビ』。今年はコロナ禍で番組そのものの放送が危惧されたが、8月22〜23日に無事、放送された。「メインパーソナリティはジャニーズからV6の井ノ原快彦、NEWSの増田貴久、ジャニーズWESTの重岡大毅ら5人、総合司会は羽鳥慎一と水卜麻美アナが務めました。司会の2人がうまく立ち回り、進行に滞りはありませんでした。深夜帯は生放送ではなくVTRに変更したものの、平均視聴率は例年並みの15.5%を獲得。十分な宣伝期間も取れなかったわりには合格基準の数字で、局の上層部も安堵しています」(日本テレビ関係者)
だが、放送までには例年以上のすったもんだがあったという。「コロナ陽性者が1人でも出れば、長年続いた番組が打ち切りになる可能性もあった。局内からも“今年は放送を中止すべきでは”という声が複数出ましたが、小杉善信社長は“どんな形でも必ずやる”と定例会見で宣言。現場は、終始ピリピリムードでした」(前同)
まず徹底されたのが、制作スタッフ、出演者ら全員へのPCR検査だという。「検査代は1人約3万円。それを1000人以上の関係者、出演者に対して、万全を期して複数回、検査させため、総額2億円以上かかったといいます」(民放関係者)
ここまでの巨額を投じてまで放送を、強行した日本テレビ。その“やめられない理由”を芸能リポーターの城下尊之氏が説明する。「視聴率が15%なら、スポットCMは通常の3倍の価格で営業できます。マラソンランナーやメイン司会、出演タレントには、数百万から1000万円のギャラが出ているといわれていますが、それでも、他出演者を含め、チャリティですからギャラは少々低め。仕入れ値が低くて、営業売り上げが3倍あるんですから、日テレにとってドル箱なんです」
ただ、異例の状況下での放送に、定番企画も変更を余儀なくされた。特に物議を醸したのが、同番組恒例のチャリティマラソン。タレントが放送時間内を走り続ける形が定着していたが、今年は3密を作らない方法を模索。結果、シドニー五輪金メダリストの高橋尚子が、野口みずき、土屋太鳳ら、“チームQ”メンバーを率いて、走った距離に応じて自ら募金する“募金ラン”を実施した。「伊集院光は“意味が分からない。止まって100万円くれればいいから”と自身のラジオで疑問を呈し、有吉弘行も“マラソンやめる、いいタイミング”と語るなど、有名人からも異論が噴出しました」(放送作家)
だが、日テレ側にすると、手間をかけずに視聴率を稼げる新名物となったようだ。「例年は、一般芸能人がマラソン練習をするときから密着撮影するので人手もかかりますが、五輪のプロランナーが100キロ走ったところで、それは彼女たちのふだんの仕事ですから。自身も募金するとはいえ、高額ギャラも出ます。プロが走るだけで番組が成立するんだから、制作側にもおいしいはずです」(城下氏)
■佐々木希の出演も
また、世帯視聴率22.6%と好成績をマークしたのが、志村けんさんの追悼ドラマだ。「ドラマそのものへの評価は高かったものの、まだコロナ禍は収束せず、志村さんの死の衝撃が残っている状況ですからね。ネット上でも、“死者を食い物にしている”“コロナが収まっていないのに、まだ早い”と炎上コメントであふれた。志村さんは何も悪くないのに、こんな批判が出るのは忍びないですよ」(芸能記者)
同じく、“?マーク”がついたのが、今年6月に夫・渡部建の「多目的トイレ不倫」が報じられた女優の佐々木希の出演だ。「『笑点』のゲストとして生出演し、テツandトモと“なんでだろう”を踊ったうえ、変顔まで披露。健気な姿を応援する声もありましたが、 変顔が痛々しく見えてしまった。当人の責任ではないものの、なぜ彼女だったのか。局内でも話題になりました」(前出の民放関係者)
番組のコロナ対策に余念がない様子だったが、思わぬトラブルも起きた。「パーソナリティでもある重岡大毅が歌唱中、マイクトラブルで音が出なくなったんです。とっさに、周りが自分のマイクを渡して事なきを得た。でも、マイクの使い回しは、複数のクラスターが発生した“昼カラ”で問題視されています。番組を見ていて一瞬、ドキッとさせられましたよ」(前出の放送作家)
舞台裏は、「感動」どころではなかったようだ。