麿赤兒 唐十郎と土方巽の魅力を語る (2/2ページ)

アサ芸プラス

麿 いや、唐のところにいる時ですね。土方さんのところにかわいい女性がいて、「あんた暇でしょ。ちょっといらっしゃい」って言うんで、「俺に気があるのかな」と付いて行ったら彼の稽古場だったんですよ。

テリー いいことできると思ったのに(笑)。

麿 そうそう(笑)。だけど、とにかく田舎丸出しの人でね。正月だったんですが、どてらを着て、わざわざ稽古場の真ん中に七輪を置いて、餅を焼いてて、「食え」って(笑)。で、僕は東京に出てきてから決まった宿を持ったことがないんですけど、「ここに居ついていいですか」って、居候することになったんです。

テリー 唐さんと同じで、魅力があったんでしょうね。いくつの時ですか。

麿 22ぐらいですかね。でも、居候の代わりにキャバレーのショーに行くんですよ。当時のアルバイトの時給は100円ですけど、キャバレーに行くと1日2万円ぐらいになるんです。

テリー 夢のようじゃないですか!

麿 それを土方がほとんど持っていくんですよ。搾取どころじゃない(笑)。あくまでも芸術のためですから。ただ僕も純粋でしたから、1000円もらえば十分でしたけどね。

テリー 当時の1000円ってすごいですよね。

麿 20分踊って1000円ですから。体の鍛錬にもなるし、どうすれば酔客を引きつけられるかとか、いろいろ考えながらね。

テリー そうやって経験を積んで。

麿 そういえば、浅草のフランス座でやる時は(ビート)たけしさんが「おい、前衛が来たぞ」とか言ってたみたいですよ(笑)。別に顔見知りじゃなくて、チラッとすれ違いでしたけど、「あいつら変なことしてるな。あれ、前衛だってよ」って言ってたらしいです。

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