家系ラーメンの老舗「破産申請」にファンが悲鳴!何が「六角家」を潰したのか (2/2ページ)
鍋の中にある10人前もの麺から、固め、普通、やわらかめとそれぞれ取り分けていくには熟練の技を必要としますが、手首への負担はかなり大きい。私の場合もそうですが、腱鞘炎でこの湯切りができなくなって、閉店を決意する店主は意外と多いんです。何人も社員を雇って後継者を育てていた店ならば話は別ですが、カウンター数席だけでやってきた小さな店は消える運命にあるのかもしれませんね」
さらに、もう一つ、六角家衰退の要因は消費者ニーズの変化にあるのでは、と語るのが前出のフードジャーナリストだ。
「厳選した素材を厳しい修行に基づいた手法で提供し、だからこそ、その味を求めて遠方からも客が押し寄せた。ところが、最近、街でよく見かける『家系』の名を借りただけのチェーンでは、平ザルではなくテボという円筒状の器具を使っていて、味の違いは明らか。にもかかわらず、客が流れていってしまったのは事実。わざわざ遠くまで好みの家系の店に足を運ぶより、近くで“似た味”を求めるようになってしまったのも衰退の原因かもしれません」
全国的な知名度を誇った老舗が消えてしまうことは、ファンにとって残念な限りだが、別経営の「六角家戸塚店」はじめ「六角家」を冠した姉妹店は営業継続中とのこと。
ともあれ、「六角家」が家系ラーメンの歴史に名を刻んだことだけは間違いない。
(灯倫太郎)
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