森七奈『エール』『3年A組』からのTBS勝負枠で本格ブレイク待ったなし

日刊大衆

森七菜
森七菜

 新型コロナウイルスの影響で放送を休止していたNHKの連続テレビ小説エール』が、9月14日に再開した。2か月半も日が空いてしまったこともあり、この週は世帯平均視聴率が18~19%台(ビデオリサーチ調べ/関東地区/以下同)と、休止前よりダウン。窪田正孝(32)と二階堂ふみ(26)のW主演作として20%以上の高視聴率が続いていただけに、この数字は期待外れだったかも知れない。

 それでも筆者は実によい再始動だったと感じている。9月14日から放送された第14週は心に沁みる内容で、視聴者の心を一気につかむ内容だったのだ。まずは第14週の内容を振り返ってみよう。

 古山裕一(窪田正孝)の元に、弟子入りを志願する五郎(ハナコ岡部大/31)がやってくる。裕一はその熱意に負け、古山家に居候させるが、ときを同じくしてもう1人、居候が増えることに。裕一の妻、音(二階堂ふみ)の妹、梅(森七菜/19)が文学賞新人賞を取り、上京したのだ。才能がないことに思い悩む五郎と、知らず知らずのうちに彼の優しさにひかれる梅。その後、五郎は作曲家の道をあきらめて家を飛び出し……という展開だった。

 第14週の軸はズバリ、五郎と梅の恋模様。第8週で裕一の盟友、鉄男(中村蒼/29)とカフェ店員の希穂子(入山法子/35)との切ない恋模様があったように、『エール』は裕一と音夫妻以外の恋愛も丁寧に描いている。この週はツイッターでも「梅ちゃんの告白、シンプルだけどグッときた」「五郎にちょっともらい泣きしちゃった」と2人の恋へのリアクションが実に多かった。メインストーリーではない恋愛話が取っ掛かりになったことで久々感もなく、スルッと朝ドラ習慣を取り戻すことができた人も多いはずだ。

■森七菜が支えた放送再開

 この心地よい再始動を支えたのは、間違いなく梅を演じる森七菜の演技だ。梅は内向的な文学少女で、実はセリフが多くない。それでも森は仕草や目線、微妙な表情で梅の心の揺れ動きを丁寧に表現していた。10代らしい爽やかさがありながら、堂々とした存在感があるのも印象的だ。

 森は2019年に注目度を高めた今最注目の若手だ。まずは菅田将暉(27)主演『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(日本テレビ系)のオタク気質な優等生役で話題に。ご存知のように、『3年A組』は今田美桜(23)や富田望生(20)など、今をときめく人気女優がブレイクするきっかけとなった。さらに新海誠監督のアニメ映画『天気の子』では、ヒロインの声優に抜擢され、高評価を得た。

 2020年に入ってからもその勢いは止まらず、岩井俊二監督の映画『ラストレター』では、松たか子(43)演じる主人公の裕里の高校時代、そして娘の颯香と一人二役をこなした。この作品は広瀬すず(22)とのシーンも多かったが、若手女優のトップランナーである広瀬に臆することなく、みずみずしい素直な演技を披露してみせた。

 そしてついに、10月からは森が初めて主役を演じるドラマがスタートする。『この恋あたためますか』(TBS系)は、森演じるコンビニのバイト、井上樹木とコンビニ社長の浅羽(中村倫也/33)との恋が描かれるという。清楚な女の子役が続いた彼女が、ラブストーリーをどう演じるか楽しみだ。

 この作品は佐藤健(31)と上白石萌音(22)が好演した『恋はつづくよどこまでも』、多部未華子(31)主演した『私の家政夫ナギサさん』と、ヒット作連発中の火曜10時枠で、周囲の期待も高いはずだ。しかし『エール』で胸を打つ恋心を表現した森七菜の芝居は、胸キュンドラマ枠でも十分、通用するだろう。本格ブレイクも大いにある。

■ブレイク女優の法則にのった森七菜

 森七菜もそうだが、朝ドラの「妹枠」はここのところ、人気女優への登竜門となってきた。『ごちそうさん』でヒロインめ以子(/34)の義理の妹、希子役として注目された高畑充希(28)。『花子とアン』で花子(吉高由里子/32)の妹、ももを演じた土屋太鳳(25)。『とと姉ちゃん』の常子(高畑充希)の妹、美子は杉咲花(22)と、妹役でプチブレイクし、その後、民放のドラマで活躍する女優は多い。

 まさにこの系譜を受け継ぎ、トップ女優への階段を順調にのぼっている森七菜。初主演となる『この恋』はまさに正念場となるが、『エール』で見せてくれた演技力があれば、なんの心配もないだろう。この秋、新たな人気女優が誕生するのか、注目したい。(朝ドラ批評家・半澤則吉)

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