堺雅人『半沢直樹』、新垣結衣『逃げ恥』で消えた“期待度NO.1”傑作
9月27日、堺雅人(46)主演の『半沢直樹』(TBS系)が、堂々の最終回を迎えた。最終回の平均世帯視聴率は32.5%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)。ラストは前シーズンから因縁のあった大和田常務(香川照之)の異様な形の激励で幕を閉じ、有終の美を飾ったと言える。
「大和田は2話の“おしまいdeath!”をセルフオマージュした“グッバーイ、death!”を披露したり、最後には宿敵である半沢が銀行を辞めようとしたことに怒って半沢を挑発し、半沢の辞表を破り捨て“あばよーっ!”と叫んで銀行を去ったりと、名シーンを連発。SNSでは“最高のラストシーン”“大和田劇場”“何だかんだで戦友なんだなって…”と、大いに反響がありました」(女性誌記者)
このほかにも、視聴者が怒りを募らせていた箕部幹事長(柄本明)の「公開処刑」や、窮地に追い込まれた夫・半沢に上戸彩(35)演じる妻・花ちゃんの、「仕事なんかなくなったって、生きてればなんとかなる!」というコロナ禍の現状にマッチして響く言葉、これまで登場してきたキャラクターたちが半沢に協力する展開など、1時間に数多くの見どころが詰め込まれており、しばらくは多くのファンが「半沢ロス」に陥ることは間違いないだろう。
「13年のシーズン1から待望の続編でした。非常に熱のこもった現場であることが、たびたび報じられていて、撮影終了も、香川がクランクアップ報告をしたのが放送2日前の25日だったことから、本当にギリギリまで作っていたんでしょう。13年のシーズン1で大ブレイクした堺ですが、もう完全に超大物演技派俳優になりましたね。
惜しむらくは、大物になりすぎて、堺のもう1つの代表作の続編が絶望的になっていることですが……」(前同)
■伝説の堺×新垣の名作弁護士ドラマ
堺は13年の『半沢』が規格外のヒットをしたことで知名度が急上昇したが、それ以前から多くの映画やドラマで主演や重要キャラを務めており、視聴率的にもそれなりの成功を収めていた。なかでも、特に人気を誇っていたシリーズが、弁護士ドラマ『リーガルハイ』(フジテレビ系)だという。
『リーガルハイ』は、12年にシーズン1が放送され、平均視聴率12.5%を記録。『半沢』終了直後の13年のシーズン2では、まるで半沢最終回がリーガルハイの冒頭に繋がっているようなカメラアングルで始まったり、「やられてなくてもやり返す!八つ当たりだ!」と叫ぶパロディまであった。14年のスペシャルドラマ第2弾以降、ドラマは制作されていない。
ちなみに、半沢と古美門は髪の分け目がちょうど左右逆であることも、ネットではしばしばネタにされている。
「悪い意味でマジメすぎて、古美門から“朝ドラ(のヒロイン)”とあだ名をつけられている新人弁護士でヒロインの黛真知子(まゆずみ・まちこ)を、新垣結衣(32)が演じていました。当時から“ガッキー”は大人気でしたが、11年の『全開ガール』(フジテレビ系)で、プライムタイム連ドラ単独で初主演をしたばかり。16年の『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)が大成功したことで、堺と同じく、起用しづらくなってしまっている感じがありますね」(ドラマ評論家)
■『半沢』7話で本作を思い出す人続出
著名人では、TBSの安住紳一郎アナウンサー(47)が『リーガルハイ』の大ファンとして知られており、12年の『ぴったんこカンカン』(TBS系)に堺が出演した際は、他局のドラマにもかかわらず、シーズン1第9話での、脚本では10ページ、約6分にわたる長セリフを披露したこともあった。
「今年の『半沢』でも、第7話の半沢が“おーねーがーいーしーまぁぁす!”とイヤそうな顔で大和田に協力を申し込むシーンが、SNSで“完全に古美門先生”“どう見ても古美門”とSNSで話題になっていたし、続編を望む声はいまだに根強い。『半沢』や『逃げ恥』とはまた違った怪演を見せる堺や、かわいいガッキーを観たい人も多いでしょう」(前出の評論家)
ドラマ内で古美門と黛は、劇中で「ブロードウェイ(ミュージカル)志望ですか?」と裁判長に皮肉られるほど、毎回法廷で大暴れし、視聴者の笑いを誘っていた。新垣がガニ股で被告の無実を力説したり、堺相手に文句を言うのはかわいいもので、シーズン2第2話では堺が四つん這いになって尻を突き出したり、リズミカルにジャンプしながら相手の反論に答えたり、その熱演ぶりと脚本は際立っていたのだ。
■半沢とは正反対の作風はのちの「詐欺師ドラマ」に生きる
また、『リーガルハイ』は善悪がハッキリした『半沢』とは真逆の作風で、古美門が「正義は金で買える!」と豪語し、人権団体を利用して世相を有利に動かそうとしたり、詳細は伏せるがあえて「誰も不幸にならないウソの真実」をでっち上げたこともある。
「コメディではありますが、“天才子役の闇”“利益目当てで訴訟を起こす市民”“いじめを認めない学校”など、多くの社会風刺が込められている。現在、放送するとしたら、コロナ禍絡みの話もやると思います。脚本は古沢良太さんですが、古沢さんは最近では18年の『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)も手掛けており、こちらも似たようなコメディ仕立ての社会風刺作品ですね」(専門誌記者)
堺と新垣が売れすぎてしまい、レギュラーキャラの売れない役者兼スパイの“蘭丸くん”が、19年に薬物騒動を起こした元KAT-TUNの田口淳之介(34)であることから、続編が難しくなりつつあるが、やはり「続編を……」と願う視聴者は多い。
TBSで『半沢』が大成功した今こそ、フジテレビも堺主演で一発当てたいはず。いつの日か、『リーガルハイ』の続編が見られる日が来るといいのだがーー。