北村匠海『カネ恋』リアル“疲れ顔”と“小学生”三浦春馬の絶妙バランス
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見ていて感情が忙しくなる、ドラマ『おカネの切れ目が恋のはじまり』(TBS系)。本当にいろんなことを考えさせられるドラマである。
日常生活に使うおカネに対しては徹底して切り詰める、“清貧”女子の主人公・九鬼玲子(松岡茉優/25)がヒロイン。が、その節約スタイルがかなり細かく、ツイッターで「面倒くさい」などツッコまれている。
私も第2話のポンデケージョ袋6個入りを3個ずつに分けて、イートインと持ち帰りで計算させようとしたシーンは「面倒くさい!」と思った。店員が消費税の差を考え、“こっそりイートインで食べても見逃しますよ”、と提案するも、玲子はシレッと「脱税にならないか?」と悩むのだ。うーむ、イライラする私のほうがお金に対してルーズになっているのか?
玲子のキャラは、どうも私にコンプレックスを抱かせる。だからこそ、その玲子が15年間一途に片思いし続けている早乙女健(三浦翔平/32)に対し、ガスガス貢ぐシーンは大好きだ。「はっはっはっ使え使え。もっと貢げ!」と思って見ている。
■「心は小学生」の三浦春馬さん
そんなささくれだった心を穏やかにしてくれるのが、散財キャラの猿渡慶太(三浦春馬さん)。
猿渡は33歳という設定だが、心は好奇心旺盛な小学生だ。だからこそ、早乙女に「玲子さんのことどう思っているの?」などと聞いてしまうし、手描きの豆皿で励まそうとする。この単純さと幼さのミックスが萌えるし、泣ける。三浦春馬さんの笑顔から、複雑な駆け引きなど気にしなくて良かった、自分の子ども時代を思い出して泣けるのだ。
そんな両極端の間に挟まり、リアルな青年像を好演しているのが、板垣純役の北村匠海(22)。貯金2000万円を目指し、恋人にも公務員を選び、目の下に黒々とクマを作りながら、データ打ちのバイトにいそしみ、小さな弟妹に弁当を持って帰り……。ひたすらまじめさが前に出ていて、応援したくなる。
■北村匠海がドラマのキーマン
とにかく北村の「疲れ顔」が絶妙なのだ。「物憂げ」よりも、もっとひっ迫した感じ。大きな目で視線をオロオロと宙に浮かせて、考えて考えて考えて……。でも結果はナナメに出るという見事な空回りが愛しすぎる。映画館でのデート代が高すぎるという「心の叫び」を聞き、一緒にポイント貯めたい! 私が映画代出したるー! 画面に向かってそう叫んだのは私だけではなかろう。
表情や演技自体は、決してオーバーではない。口をふっと歪ませたり口角を上げたり、どちらかというと動きは小さい。が、それだけで、ものすごい妄想を掻き立てる北村の演技は今後も注目。第3話は、早乙女の秘密が暴かれるが、玲子に恋をする板垣がどう立ち回るのか楽しみだ。予告のラストにあった、三浦春馬の「痛いの痛いのとんでけー」も気になる。絶対見なければ!(田中稲)