「今、芸能プロダクション間では‌“伊藤健太郎（２３）を取らなくて良かったね”‌という話が交わされているんです。今回の事件で発生した損害賠償は少なくとも５億円以上との報道もありましたが、もしこれを払うのが自分のところだったら…と考えるとゾッとします」

　こう話すのは、芸能プロ関係者。伊藤は１０月２８日夕方に東京都渋谷区の路上で乗用車を運転中、２人乗りバイクに衝突し、現場から立ち去ったとして翌２９日に自動車運転処罰法違反（過失傷害）と道交法違反（ひき逃げ）の疑いで警視庁に逮捕された。

「伊藤は、９月１０日に前事務所を退所して、古巣のイマージュエンターテインメントに所属することを発表したばかりでした。実は、移籍前の段階で芸能プロダクション各社の間で‌“伊藤健太郎が、給与面の不満を理由に事務所を移ろうとしている”との話が流れていたんです。

　１１月５日発売の 『週刊新潮』（新潮社）によると、ＣＭ出演も続々決まっていたのに、最近でも給料は４０〜５０万円だったとあります。同日発売の『週刊文春』（文藝春秋）には２０万円台だったと書かれており、いずれにせよ相当稼いでいる割には、十分にもらえているとはいえない状況だったようです」（ワイドショー関係者）

■伊藤の獲得合戦が勃発

　伊藤は、２０１８年１０月期のドラマ『今日から俺は！！』（日本テレビ系）で準主役の伊藤真司を演じて一気に注目された。その後、連続テレビ小説『スカーレット』（ＮＨＫ）への出演や、 今年４月から配信されたドラマ『東京ラブストーリー』（ＦＯＤ）で主演を務めるなど、数々の話題作で活躍。

「今一番、旬な若手俳優が移籍したがっているとの噂が流れたものですから、各プロダクションは臨戦態勢。なんとしてでも欲しい、と、獲得に向けての競争が始まったんです」（前出のワイドショー関係者）

　この競争には、あの大手芸能プロダクション・ホリプロが参戦したとの話まであったという。

「事務所のトップが直々に伊藤の元に出向いて‌“取り分が（伊藤）９：１（ホリプロ）でも良いからウチに来てほしい”‌と頭を下げた、なんて話がささやかれるほどでしたね。たしかに、芸能界の最大手プロダクションがそこまでしてもおかしくないほど、伊藤は大活躍し、人気がありましたからね」（前同）

■長年担当したマネージャーが離れ増長!?

　熾烈な争いが繰り広げられた……かと思いきや、早期のうちに静まっていったようだ。

「タレントに所属してもらうにあたっては、事務所は当然、“身辺調査”をするもの。そこで出てきたのが、彼の素行の悪さです。事件後に色々と報じられていますが、それにつながるような良くない話があったそうです。さすがにこれだと何かやらかす、と思って手を引いたところもあったそうですよ」（前出のワイドショー関係者）

　１０月３０日付の『文春オンライン』では、伊藤は酒癖が悪く、酔うと他の席にいる見ず知らずの客を相手にケンカ腰で絡む。先輩俳優への挨拶がない、すぐにタメ口を利く、現場にも遅刻をし、酔ったままの状態で来ることもあった、といった一面を伝えている。

「伊藤が調子に乗ったときに、彼を諭す役目をはたしていた古くからの女性マネジャーがいなくなってしまったのも、素行が悪化した一つの理由のようです。ストッパーがいなくなれば、より増長してしまいますよね……」（前同）

■好待遇で迎えてもらったのに……

　紆余曲折を経て、結局は伊藤は自身を見出してくれた古巣へと出戻った。

「移籍してからはマネジャーが２人もつく好待遇。家賃が１００万円の部屋もある港区の高級マンション住まいで、７００万円とも言われる高級国産ＳＵＶを購入するなど、羽振りも良くなりましたと報じられています。金銭面においては、伊藤にとって良い環境になったはずだったのですが、移籍して２か月も経たないうちにひき逃げ事件。再獲得した事務所としてもキツイですよね……」（前出のワイドショー関係者）

　今夏、繰り広げられたという争奪戦からわずか数か月。伊藤の評価は一転、地に落ちた。

「一気に売れて、テングになってしまったということでしょうか。身辺調査で出てきた話、最近の様子からも、起こるべくして起こった事件かもしれませんね……」（前同）

　ひき逃げ事件の被害者が大ケガを負い治療中の今、伊藤の復帰話が語られることはないだろう。億単位の違約金もささやかれ、復帰への道のりは極めて困難なものになるに違いない。今は、深く反省する日々を送るしかなさそうだ――。