「気持ちは分かるよ」はNG。信頼され、本音を引き出す「聞き方」のコツ (2/2ページ)

新刊JP

それは「わからない」という不安な状態に耐えながら、話を聞くことである。
この力は「ネガティブ・ケイパビリティ」と呼ばれる。

ネガティブ・ケイパビリティの態度でいれば、安易に答えは出てこない。相手に主導権を握らせて、どんどん話をしてもらえばいいのだ。
主導権を握らせる方法はいくつかある。たとえば、漠然とした質問で相手に話を委ねるのがその一つ。「何から話そうか」「どう思う?」といった具合だ。相手の話したいことを話させて、自分はその会話を止めない。これを続けていくことで、相手は自分に対して信頼を寄せ、深い話を明かしてくれるのだ。

■相手が考えているときは沈黙をしてみよう

話をしていて、相手が考え込んでいたり、ちょっと混乱している場合は一度、自分が10秒ほど沈黙してみてもいいだろう。相手が自分の考えをまとめて結論を出すまで、こちらが黙って待つのだ。

多くの場合「こういうことでしょ?」などと助け船を出してしまいがちだが、それは結論の誘導をしてしまうことになる。しかし、ここであえて沈黙することで、相手が自分でたどり着いた結論を引き出し、それを受け止めるのだ。

心の奥底にある本音は結論の誘導では導き出せない。相手と沈黙を共有し、本当に話したいことを話させてこそ、信頼が深まり、「何でも言える人」となっていく。
私たちはどうしても相手が抱えている問題を解決しようとしてしまうが、自力で解決にたどりつけさせることが、「聞き上手」たるもの。沈黙を上手く使ってコミュニケーションをしよう。

 ◇

「聞き方」のメソッドだけを覚えても、なかなか上手くいかないのがコミュニケーションというものだ。もちろん本書にも、さまざまなメソッドが掲載されているが、そのメソッドは著者の研究領域である社会心理学やスピリチュアルに根差しており、なぜそのメソッドが効果を発するのかということが、よく分かる仕組みになっている。

聞き上手とは、人から信頼されている人のことを言う。相手の本音を受け止めてくれて、この人だったら話せてしまうと思わせてしまうのだ。リモートワークとなり、今まで周囲にいた同僚や上司、部下とのコミュニケーションが変わってしまっても、このメソッドは使えるはずなので、ぜひ、参考にしてみてほしい。

(新刊JP編集部)

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