髭男爵山田ルイ53世インタビュー(2)「小島よしおとプリキュア共演したときはバレるか不安だった」

日刊大衆

山田ルイ53世(髭男爵)
山田ルイ53世(髭男爵)

10月21日に双葉社から新刊『パパが貴族』を上梓した、お笑いコンビ髭男爵山田ルイ53世。本人によれば、本作は子育てエッセイではなく、娘に正体がバレまいとする日々を描いた防衛記録だという。スパイさながらのスリリングな、深すぎる思考に迫るインタビュー

ーー今年小学2年生の長女に、ずっと正体を隠している。正体をカミングアウトするならいつですか?

「希望としては、成人式を迎えるまで隠しきりたい。もちろん、向こう(長女)はジグゾーパズルのカケラは持ってるんです。『髭男爵』とか『ルネサーン(ルネッサンスのこと)』とかいう言葉は、何かの拍子に見聞きしてしまっている。

 でも、全体として、何のことかはまだ分かってないだろうし、いちばん核心の“一発屋”の部分はまったく知らない。いまでも“ルネッサンスって言ってるんでしょ?”と詰め寄られても、“いやスゴく似てるけど違う人だよ”という地点で耐えてる状態なので。厳密にいえば、バレてない。

 なるべく20歳まではひっぱりたいなと思っていますが、このペースで行くと来年か再来年でしょう(笑)。いずれにしても、スマホ持たしたら終わりでしょうけど」

ーー次女が1歳半くらいになりますが、やはり同じようにバレたくない?

「そうですね。次女が物心ついて僕の職業に興味を持ち、探りを入れてくるような年齢になった時は、長女はもう知っているでしょうから一緒になって次女に対して隠そうと、共犯関係になっていただこうと画策しています」

■「“一発屋“の言葉に含まれる苦みは…」

ーーたぶん、長女のもーちゃんが中学生くらいのころですね。

「もしくは小3(笑)。やっぱりね、“一発屋”って言葉の中に含まれる苦みというか、負けや失敗の成分は、人生始まったばかりの小学生にはまだ早いと思うんですよ。サンマのお腹の黒いところ(ハラワタ)を食べるようなもので。大人になってからじゃないと、味わかんないじゃないですか。“一発屋”と自称したりしつつも、君たちを食わすためにいろいろ頑張っている。何かしらの分野では、なかなかの評価を頂くこともある……っていうのが、小二にわかるはずがないんで。

 で、それが分からないまま学校で“ウチのパパ髭男爵なんだよ”とか言ってみんなが“は?”ってなって。それで、子どもたちが家に帰って、

“モモちゃんのお父さんって髭男爵とか言ってたんだけど→(相手の親が)え、髭男爵なの!? 可哀想!→えっ?可哀想ってどういうこと?”

 みたいな(笑)」

ーー考え過ぎじゃないですか?

「親の不手際というか弱みで子供が不利益をこうむるのは避けたいですから。小学生レベルでは、咀嚼できないだろうな、この一発屋の概念はという。僕自身が恥じているわけではないですけど、子どもには早いな、ということですね」

■「子供向け番組のオファーは緊張感があります」

ーー『パパが貴族』に、「プリキュアの声優をやったけどバレなかった」という話がありました。『天才てれびくん』(NHK)とか、子供向け番組に顔出しの仕事が来たら悩みますか?

「実際、今年『天てれ』に何度か出して頂きまして。山田ルイ53世エンジという。

 コロナ禍もあって、幸か不幸かまだ2回しか出てませんけど、これは葛藤というか、マズイなっていうのはありましたね。ちょうど娘くらいの年の子が見る番組だし、緊張感はありました。僕が出る週のEテレは見せないようにと妻に言い含めたり(笑)」

ーーもし10年の『天装戦隊ゴセイジャー』のように、ふたたびニチアサの仕事が来たら?

「それは受けるわ! 飯を食っていかなきゃならないし、『ニチアサ』のオファーなんて滅多に来る話じゃないんですから。

 戦隊ものは大きい仕事でしょう。芸人がゲスト枠で出演……とかならまだしも、いわゆる仮面ライダーにおけるおやっさん枠でレギュラー出演することって確か以前はあんまりなかった。

 天地博士役は僕的にもすごく光栄な仕事でした。まあ、ああいう仕事があると見せたくなる欲も出てくるんでしょうね」

ーー自分の演じた作品は観るんですか?

「まあ、こわごわと」

ーーそれは、声優の方でも?

「いままで自信をもってやれたのは、テレビ神奈川さんの『サンレッド』(天体戦士サンレッド)っていうアニメ。あれのヴァンプ将軍だけは自信を持ってやってたけど、ほかは……プリキュアのときも、イケメンの役だったんで」

■「言いたい気持ちがないわけではない。葛藤はありますね」

ーー小島よしおさんとコンビの悪役でしたよね

「そうそう。ものすごくシュッとした。はじめて絵コンテ見せられた時に“えっ、こんなのやるの!?”ってびっくりして。普段から“ええ声”とは言われるし、正直声の仕事、ナレーションとかも結構多いんですが、おじさんの方のええ声だから声が合わないんですよ。若いイケメンの声じゃないんです。だから、その辺はちょっと恥ずかしかったですね」

ーー正体がバレずに良かったですね

「当時、娘がプリキュア大好きだったんで、“声でバレへんかな”って心配はあったけど、それは大丈夫でした。

 悪役の下っ端とはいえ、娘がハマっているプリキュアに出ている、あの世界に関わっているという誇らしさみたいなものは間違いなくあるわけですよ。

 その部分では言いたい気持ちもある。腰抜かすでしょ、子どもは(笑)。“君が今夢中で見ているプリキュアに出てんねんでパパ!”っていう。戦隊モノにしろ、『天てれ』にしろ、子どもが夢中になってるものに“お父さん出てるんだ!”って言いたい気持ちはないわけではない。ただ、それを言ったらほかのすべてもバレてしまうので、葛藤はありますよ」

ーーいずれ、「お前が見てたプリキュアに出てたんだよ」とか?

「まあねー、今更遅いですけど。第一、リアルタイムで言った方が、衝撃はあるでしょ(笑)。勿体ないことしたかなー……ただそれを突破口に、奥の方まで来られるのは……。“家に上がられて、散らかってる部屋見られるのは嫌だ”って気持ちに似てる気がします」

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