『姉ちゃんの恋人』の伏線回収!キンプリ髙橋海人「まいったよ」の愛すべき「弟力」
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ドラマ『姉ちゃんの恋人』(カンテレ・フジテレビ系)に出演中の、King&Prince 高橋海人(21)のストレートな感情を優しく包む芝居がいい。姉思いのいい弟でありながら、いい兄であり、いい男なのが、画面からにじみ出ている。
相変わらずというか、何事もストレートで、見ていて気持ちがいい。姉ちゃんが好きになった男がどうしても見たくて、弟たちと姉ちゃんの勤務先に行って、吉岡(林遣都/29)を探すという暴挙さえ微笑ましい。こっそり見ている様子が吉岡にバレてしまうわけだが、少し驚きつつも声を荒げないし、優しく見過ごして仕事を続けているのが吉岡らしい。侵入したことが問題になったとしても、身内が勤務していることと、和輝は成人しているのでなんとかなっただろうなぁなどと、余計な心配が些細な事に思えるほどに素敵なシーンだった。そして、この時の和輝のナレーションがまたよくて聞き入ってしまった。
「俺たち……どんな人か全然知らなかったのに……なんとなくわかったよ、姉ちゃんが好きな人。不思議だね……でもわかったんだ家族だからかな」
「そして、姉ちゃんの好きな人を、俺たちも好きになっちまった、まいったよ」
2話で、姉ちゃんが『楽しそうに働く人が好きだ』と言っていたという和輝のナレーションを思い出す。まさにその通りに、フォークリフトを手なれた様子でさばき、難しい作業も成功させて笑顔を見せる真人がカッコよく映ったことだろう。それを見て『俺たちも好きになっちまった』だなんて、可愛すぎる。こんな風に真っ直ぐに育ててくれたのは、他でもない桃子だ。性格は明るくて素直、学校の勉強を頑張っていて、バイトで家計を支えたい気持ちがあって、全員がイケメンだなんて、文句の付け所がない。出来すぎた弟たちと、育てた桃子に涙が出そうだ。
■自分の恋もストレートで優しい和輝
和輝は4話で、長年好きだった姉ちゃんの親友・みゆき(奈緒/25)に告白をして『恋人を前提とした仲良し』になったことを、すぐに姉ちゃんに報告しようとする。ポケットから携帯を出して、サクサクとメッセージを入力していく和輝の横で、迷いながらも止めるみゆき。自分から報告したいという好きな女の想いを優先してあげる、余裕のある男なのがいい。後日、みゆきからのメッセージで桃子に報告できなかったことを謝られるのだが、嫌な顔ひとつせず、むしろ少しうれしそうな顔で返信をする様子が、温和な和輝らしさ満載だった。
携帯のメッセージ画面が映し出され「了解しました!負担かけてごめんね」と入力して、白くまがペコリしているスタンプを送付。この入力したコメントをモノローグにして、恋をしている和輝を表情で魅せたのが秀逸だった。和輝の目の前には、リビングで弟たちとはしゃいでいる姉ちゃんがいるのに、みゆきを待ってあげる。そして『負担をかけてごめん』と思う和輝に、見ているこっちが『まいったよ』と言いたい気持ちになった。
■誰もが『恋するとオタクになる』のを肯定してくれた
桃子の同僚・沙織(紺野まひる/43)が、日南子(小池栄子/40)とBARで飲んでいる時の台詞が名言すぎて、共感した視聴者も多いのではないか。
「恋するとさ、その人のオタクになるんだよねえ」
日南子は、恋をしている高田(藤木直人/48)が持っていたハンカチと同じブランド品を買いまくって幸せいっぱいだし、桃子は真人が着ていたサッカーチームのアパレル品であるロング袖のTシャツを購入していた。桃子が、通販の外箱を開ける時の「んー、いい音。物欲の音」という台詞がまたよかった。同じ物、同じブランドを持って身に着けているだけで幸せになれるって、まさにオタクと同じであると言えよう。
例えば、聖地巡りなども同様で、そこに好きな人や憧れの対象はいないけれど、この同じ場所で見ていただろう風景を感じ、同じ香りがしただろう空気を吸って、好きな気持ちや切なさを自分で埋めていくのと同じ行為だ。
こうしたひとつひとつのエピソードがいちいち刺さるし、視聴者はこのドラマをに小さな幸せを求めている。出演者の個人ファンだから見ているという方でも、脚本の素晴らしさやキャストの芝居ひとつひとつを見て、感動したり共感ができることに喜びを感じられるって幸せなことだ。次回も楽しみである。
(文・青石 爽)
『姉ちゃんの恋人』は、2019年に紫綬褒章を受章した岡田惠和氏によるオリジナル脚本。安達桃子(有村架純)は年の離れた3人の弟たちを立派に育てるため、一生懸命に日々を過ごしている一家の大黒柱。長男・和輝(髙橋海人)は農学部に通う大学生、次男は高校生、三男は中学生、全員明るくて仲の良い家族だ。そんな桃子が職場で出会った吉岡真人(林遣都)に恋をすることで、身近にある幸せを感じたり、家族や人とのつながりの大切さを感じる、ラブ&ホームコメディードラマである。