ＥＸＩＴの“かねちー”こと兼近大樹（２９）が、１１月２９日放送の『千鳥の対決旅』（フジテレビ系）に出演。ロケ先で出会った大ファンだという一般女性の兼近に対する言動が、視聴者の間で物議を醸していた。

　この番組は、埼玉県秩父の観光名所をめぐりながら、千鳥世代と第７世代のお笑い芸人が、千鳥が考えたさまざまな“対決”をするという内容。当初は関東ローカルの昼帯で放送予定だったが、あまりにロケが盛り上がったため、急きょゴールデンタイムに全国放送することになったという。

　問題の場面は、出演者たちが世代別に分かれて昼食をとろうしたときのこと。千鳥世代が訪れたのは、行列のできるそばの人気店だった。女性店員が注文を取りに来ると、千鳥のノブ（４０）が「今日、僕らが来るのは知ってましたよね？」と問いかけた。

　女性店員が「はい」とうなずくと、ノブは「誰のファン？」と質問。女性店員はＥＸＩＴの熱烈なファンだそうで、まさかの千鳥世代の来店に「兼近さんに会いたかった」と涙を浮かべ、ノブが「泣いてるやん」と申し訳なさそうにボヤいた。

　そして、アンガールズの田中卓志（４４）を指差すと、ノブは「“たなちー”じゃだめかなぁ」と妥協案を提示。田中が「ＰＯＮ！　ＰＯＮ！　ＰＯＮ！」と兼近のマネをしてみせたが、女性店員は困ったように首をひねり、店内は気まずい雰囲気に。

　そこでノブは兼近に急きょ電話。女性店員が兼近の熱烈ファンであるという説明をして、食リポが済んだら急いでそば店に来るように指示した。そこで、気を利かせた田中が「（女性店員が）あっち（厨房に）行って戻ってきたら、この席に急に（兼近が座ってる）」と、ドッキリを提案した。

■りんたろー。には目もくれず…

　これを受けて、かまいたちの濱家隆一（３７）が「自分からそんな提案するの悲しくないですか？」と指摘したものの、盛り上がることは必至。田中は頭を抱えながらも、追加のそばを注文し、女性店員を厨房に戻らせ、到着したＥＸＩＴにサプライズの内容を説明するため、１人で席を立つと店の前に待機した。

　そうしたノブと田中らのファインプレーで、兼近と店員さんとのご対面サプライズは見事成功。女性店員は「えーーー」と驚くと、マスク越しに声を震わせながら兼近に話しかけ、「大ちゃん」と発言したようなテロップが流れた。

　そして、女性店員が兼近にそばを運ぶと、隣に座っていたりんたろー。（３４）を無視したように見えたのか、一同は「りんたろー。には尻向けてるわ」とツッコみ、りんたろー。も「眼中にないんです」「ＥＸＩＴ（ファン）という話ですよね」とボヤいた。

　また、感激の涙を流す女性店員に、兼近が「兼近に会えなくて泣いちゃったんですか？」と質問。女性店員は「そうです」とうなずくと「会う気満々だったから」と胸中を明かし、そばを食べる兼近を「カッコいい」と笑顔で見守っていた。

　この様子を見ていた視聴者は「泣いちゃった店員さんもかわいいし、千鳥もＥＸＩＴも田中も優しいし平和な世界ですごい良い」「店員さんをＥＸＩＴに会わせてあげようとワクワクするおじさん芸人たち、愛があるなー」などとほっこりしていた。

■女性店員に賛否の声が出たが

　しかし、さまざまな意見があるのがウェブの世界。「お互いに仕事中なんだからさ、そこは割り切って仕事すべき。あと、泣くのはシンプルに失礼」「そば屋の女がワガママすぎて引くわ。好きな人に会えないから泣くとかガキかよ」などと、女性店員に批判的な声が相次いた。

　また「そば屋の店員さんがかねち見た瞬間の“大ちゃん〜”で一気に冷めた」「“大ちゃん”呼びなのと、りんたろガン無視なのは問題だろ」などと、兼近をなれなれしく「大ちゃん」と呼んだことや、りんたろー。への態度に違和感を覚えたという声も少なくなかった。

　しかし、放送の翌日、真偽のほどは不明だが、ツイッターに当の女性店員と思われるアカウントが出現。実は「大ちゃん」ではなく「泣いちゃう」と言っていたと釈明した。このコメントが番組側の目に止まったそうで「お店まで謝罪に来てくださいました」「配信の際は正しい字幕で放送してくださるそうです」と説明している。

　このアカウントが本物なら、マスク越しの発言をスタッフが聞き間違えたのだろう。この釈明後、同アカウントには励ましの声が多く寄せられている。

　テレビに出演した一般人の言動が誤解され、炎上被害を受けても放置される場合もあるが、今回は救いのある結果になったようだ。

　心優しい兼近も、ファンが窮地を脱したことを喜んでいるに違いない。