三遊亭円楽「病と向き合う」インタビュー「芸人の前に病人です(笑)」

日刊大衆

画像はイメージです
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 コロナ禍の今、いつにも増して自らの体につきまとうのが、病への不安。近年、大病を宣告された芸能人たちは、どのように苦難を乗り越えているのだろうか。

『週刊大衆』は、11月に肺がんの再発を明かした落語家の三遊亭円楽さん(70)に、直撃インタビューを行った。長い人生においては避けられない、病との向き合い方とは。

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 2018年9月28日、初期肺がんを公表し、10月5日に手術。6日後に退院すると、翌日の独演会で早々に仕事復帰を果たした円楽師匠。しかし、翌年7月19日には、脳腫瘍による療養を発表。そして、今年11月30日、がん検診についてのセミナーで、19年に肺がんが再発していたことを明かしたのだ。

「明かしたって言うけど、前から高座では言っていますからね。“芸人の前に病人です”って(笑)。最先端医療で治療ができるがんは“治る病気”である一方、“治った”とは言えない病気なんですよ。だから、がん患者は、再発や転移を一番恐れているわけ。今までしたことのない治療の経験をして、“あと何年、生きられるんだろう……”と寿命を考えるようになり、人生観を変えられちゃって、そのうえで“再発しています”って言われる。ショックだよね。でも、俺の脳腫瘍は、簡単に言えば転移だからね。肺がんの典型的な事例だっていうデータを見て知って、納得したよ」

 当時の5年後生存率は40%。その数字を聞いた円楽師匠は率直に「がっかりした」と言うが、担当医とともに化学療法に努め、現在では脳腫瘍は「ほとんど死滅している」状態で、再発した肺がんも「大きな変異を見ていない」と、概ね良好だという。

「この前、病院で治療をしていたとき、院長が回診に来て、“データもいいし、顔色もいいですね。ゴルフ焼けですか?”と言うんだ。だから、“先生、これは日焼けもあるけど、化学療法の副作用で色素が沈着するでしょ? それを『ガングロ』っていうんですよ”と言ったら、院長は笑って、“それだけ元気があれば大丈夫でしょう”って、聴診器も当てずに帰っちゃったよ(笑)。

 でもね、がんのことをしゃべるとね、“がんを売り物にしている”とか“もっと苦しんでいる人がいるんだ”とか言う人もいる。だけどね、こんなものは、なっちゃったらしょうがないんだよ。悲しんで苦しんでたら、マイナスがマイナスを呼んじゃう。どこかで断ち切らないと。まず自助だよね。自分で立ち上がらなきゃ。だからさ、病を乗り越えて……いや、乗り越えてはいないな、病と明るく闘うんだよ」

桂歌丸との不思議な結びつき

「寿命が切れるまで、もがかなきゃ、しょうがない」と力強く話す円楽師匠は、生業に救われているという。

「俺がこういう商売じゃなかったらね、引きこもりになって高額医療費を使うのも申し訳ないと思って、がん治療を止めて、お医者から離れていくんじゃないかな……。今は皆さんに“笑い”という部分でお役に立てているけど、苦しいときも、もちろんあるよ。肺の5分の1を取っているからブレスが変わってるし、朝起きて薬の副作用で吐き気がある日もある。高座で1時間もしゃべれば泡を吹くしね。だけど、“これを乗り越えて、帰りに一杯やるんだ”って、小さな楽しみがあるんだよ」

 インタビュー中、ふと、「歌丸師匠も、よくやっていたよなあ」と、晩年は呼吸器をつけたまま、高座に上がり続け、18年7月2日に慢性閉塞性肺疾患のため逝去した桂歌丸さん(享年82)を、振り返った円楽さん。

笑点』での見事な掛け合いをする2人の様子は視聴者の目に焼きついているはずだが、実は円楽氏の肺がん発見の日は歌丸さんの四十九日。そして脳腫瘍が見つかったのも、歌丸さんの一周忌という、不思議な結びつきもあるという。

「お墓参りに行ってね、“呼びにきちゃダメだよ。おとなしくしててよ”って言っているんだよ(笑)。呼ばれたら呼ばれたときに行きゃあいいしね。だから本当に寿命ならしょうがない。がん告知されて落ち込んだら? それは、どん底まで落ちて、それで底を蹴らなきゃダメだよね。“しょうがねえや!”と底をポーンと蹴って、進む方向を決めるの」

 現在発売中の『週刊大衆』12月28日・1月4日号では、7月に軽度の認知症と診断された蛭子能収のインタビューも掲載している。

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