中村倫也、起死回生の涙目熱演!視聴率急上昇『恋あた』で魅せた「プロの流儀」
- タグ:
-
この恋あたためますか
-
仲野太賀
-
凪のお暇
-
森七菜
-
中村倫也
恋愛ドラマ史上、これほどまでに“応援されないヒーロー”がいただろうか。
切れ者だが、自他問わず心の機微というものに鈍感で、無自覚に周囲の人々を傷つけていることにまるで気づかない。仕事では、自ら作った敵によって社長職を追われ、いつしかコンビニバイトへ。恋愛でも、元カノとふらふらヨリを戻したかと思えば、他のオンナ(ヒロイン)に気持ちが移っていることを当の彼女から指摘される始末で、普通ヒーローならば備えているはずの“一途さ”という武器すら持っていない。
これが、これまで『この恋あたためますか』(TBS系)で描かれてきた浅羽拓実という男だ。演ずるのは、ゆるふわ、チンピラ、モラハラ、メンヘラ製造機……何でもござれのカメレオン俳優・中村倫也(33)だが、この浅羽というキャラクターは、そんな中村をもってしても魅力的に見せるのは難しいのではないか? と感じるほど、視聴者の共感を得にくい“残念な男”として描かれてきた。
案の定、回を重ねるごとに浅羽は「罪な男すぎる」「リアルにいたらただのクズ」と評価を落としていき、森七菜(19)演じるヒロイン・樹木に一途に思いを寄せる“まこっちゃん”こと新谷(仲野太賀/27)推しの声が増加。仲野の感情豊かな表現力もあいまって、本来であれば、魅力的だが何かが足りない「当て馬」ポジションであるはずの新谷の株が、ヒーローポジションの浅羽よりも上がり続けるという逆転現象が続いた。
■最終話目前で中村倫也の真骨頂!目にうっすらと涙をため……
15日に放送された最終回目前の第9話で、ようやく自分の気持ちが樹木に向いていることを自覚し始めた浅羽。樹木を食事やデートに誘うが、そのやり方もおよそフェアとはいいがたい(“樹木と付き合っている”と宣戦布告した新谷を完全無視)。しかも、物語終盤、新谷が樹木からの告白の返事を今か今かと待っているところにあらわれるのだから、どこまでも間の悪い男だ。
駆けつけた浅羽は、息を切らし、髪を乱し、伝えたいはずの言葉もうまくまとまらず、「移動販売車だって、今度から…。そんなこと話しにきたわけじゃないんだ」としどろもどろ。理性を超えた初めての感情に、浅羽自身の戸惑いがのぞく。普段のスマートで余裕たっぷりの姿はどこへやら、なりふり構わぬ捨て身の告白。たとえ唯一の友人・新谷の目の前であったとしても、どんなにカッコ悪くても、今、伝えなくてはいけないのだ。「俺には君が必要だ」と。
目にうっすらと涙をため、うわずった声色で気持ちを伝える浅羽の姿は、まるで初めて恋を知った少年のようだ。このワンシーンで、見てくれだけの鈍感男が“不器用で愛おしい”魅力的なキャラクターへと変貌を遂げた。この真っすぐな告白に心を動かされない女性は、恐らくいない。脚本やキャラ造形のアラを吹き飛ばし、一瞬にして新谷と同じ土俵(もしくはそれを超えたところ)に立ったこのシーンこそ、中村の真骨頂。しっかりとプロの仕事を見せてくれている。
それを裏付けるように、SNS上でも「涙ぐんでの告白に感動」「すごくグッときた」「もってかれた」と絶賛の声が相次いだが、思えば中村は、昨夏の『凪のお暇』(TBS系)でも、無自覚に女性を翻弄していた罪な男が初恋を知り、変わっていく姿を繊細な演技で表現していた。今回の浅羽という難易度の高いキャラクターも、中村ならきっとやってくれるだろうという制作サイドの絶大な信頼から生まれたのかもしれない。
キャストたちの熱演に呼応するかのように、第9話の平均視聴率(世帯)は10.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と前話から1.2ポイントもアップ。初めて2ケタの大台に乗せ、番組最高視聴率を記録した。
■いよいよ最終回!ヒロイン・樹木が選ぶのは……
いよいよ物語は22日の放送で最終回を迎える。1話の時のようにビジネスパートナーとしてではなく、一人の男として「君が必要だ」と渾身の想いをぶつけた浅羽。誰かに必要とされたいと願ってきたヒロイン・樹木は、浅羽と新谷、一体どちらを選ぶのか。
いろいろなことがあった2020年のクリスマス。誰もが幸せになれるフィナーレを期待したい。