青学の連覇なるか? 2021年箱根駅伝「見どころ完全ガイド」
お正月の風物詩といえば、やはり箱根駅伝だろう。今回は、コロナ禍で、観戦や応援目的での外出を控えるよう呼びかけられている。出場校も、スタート前の円陣やタスキを渡す際の掛け声が禁止される。初の無観客レースは、勝負にどんな影響があるのだろうか?
「応援で力を発揮する選手もいますが、舞い上がってオーバーペースに陥る1年生もいます。もっとも、エース級の選手なら、どんな状況でも自分の走りができるはずです」
こう語るのは、中央大で3度の箱根出場の経験があり、四半世紀にわたってテレビ中継の解説者を務めている碓井哲雄氏だ。
一部のチームが夏合宿を取り止めるなど、コロナ禍は選手のトレーニングにも影響が出ている。「その差が出るかと思っていましたが、予選会などを見る限り、杞憂でしたね。むしろ、集中力が高まったのか、1万メートルの競技会では自己ベストを更新する選手が続出しています」(前同)
どうやら、例年以上に白熱したレースが期待できそうだ。
箱根駅伝には前回シード権を獲得した10校と、予選会を通過した10校に、関東学生連合の選抜チームを加えた計21チームが出場する。コロナ第3波の襲来で年始の外出を控える人が多いため、テレビ中継は空前の視聴率が予想される。そんな注目の箱根駅伝の見どころを、徹底ガイドしよう。
2015年から4年続いた青山学院大の優勝を、東海大が阻止したのが19年のこと。しかし前回は、青学大が大会記録を7分近く更新し、10時間45分23秒で勝利している。再び青学大が黄金期を迎えるのか?
箱根駅伝に出場経験のあるスポーツライターの酒井政人氏は、今回の優勝候補の筆頭に青学大を挙げる。
「原晋監督は独特の調整理論を持っていて、本番で選手に力を発揮させるのがうまい。箱根の前哨戦だった11月の全日本大学駅伝では4位でしたが、心配いりません」
前出の碓井氏は、主将の神林勇太(4年)、エースの?田圭太(4年)をはじめ、選手層の厚さが青学大の強みだという。
「もし青学が、戦力を2チームに分けたとしても、どちらも5位に入るほどの力があるでしょう。今回は、選手の当日変更枠が4名から6名に増えたので、強いチームほど有利ですよ」
■青学大、東海大、駒沢大が三強
12月10日に行われたオンライン会見で、青学大の原監督は、こう語っている。「(コロナ禍で)人とのつながりが薄れている。絆を大切にし、レースに挑みたい。箱根駅伝を通して、多くの皆さんに元気と勇気、そして絆を取り戻せるようにしていきたい」
そのうえで、今年の作戦を“絆大作戦”と名づけた。総合力が高く、「あえて弱点を挙げるとすれば、“超エース級”がいないこと」(碓井氏)という青学大の対抗馬は、どこか。
「前回2位の東海大と、駒澤大ですね。青学大と合わせて“3強”でしょう。戦力が少し落ちる明治大と早稲田大も、3強にブレーキがかかったら分かりません」(前同)
酒井氏は、3強の中でも駒澤大に注目する。「全日本を6年ぶりに制して勢いがあります。チームの1万メートルの平均タイムが、出場校トップかつ史上最速を更新しました。1年生にいい選手が多いので、今回を制したら、そのまま連覇するかもしれません」
また、両角速監督が「王座奪還を目指す」と宣言した東海大には、秘策があるという。「前年まで青学大にいた瀧川大地というコーチが加入しています。青学流の練習やノウハウを知った東海大が、どう変わったのか、楽しみですね」(酒井氏)
『週刊大衆』1月11日・18日号ではレース展開や注目選手、コースの見どころについても紹介している。