紀元前から続いていた 人類と感染症の闘い (2/2ページ)

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そしてそこには「平戸の沖に浮き上がった姫魚は龍宮からのお使いで、これから7年のあいだ豊作が続くが、ころりという病が広がり、多くの人が死ぬ。ただし、自分の姿を絵に描いて、それを見れば、病を逃れることができる」という内容も記されていたという。文政2年卯月と書かれていたが、卯月とは旧暦の4月のこと。その年の夏に江戸でコロリが流行し、姫魚の予言は的中したことになる。

コレラの正体が見極められない時代に、さまざまな予言獣を絵に描くことで、庶民はその姿を形にしようとした。目に見えない感染症を形にすることで、なんとか退治できるという感覚を得ようとしていたのではないかと考えられる。

天然痘の大流行が東大寺の大仏を生んだ。祇園祭の起源は疫病退散にあったことなど、感染症に日本人がどのように対峙してきたかがわかる本書。日本の歴史を振り返ると、疫病が流行したから宗教が発展した、とも言える。そんな日本の歴史を本書から、学んでみてはどうだろう。

(T・N/新刊JP編集部)

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