「サボっていてもわからない」テレワーク時代の職場での信頼関係を考える (3/4ページ)
自分が働きやすくするために周囲の信頼を得る方法もこれに似ています。上司を安心させられれば勝ち。加えて言うなら「自分のやりがいのためなら、“手柄”はどんどん他人にあげろ」です。
僕は会社員時代、どうでもいい会議の時に「これは〇〇さんが言っていたことなんですけど」と、上司の名前を出して発言を引用した。「これはこういうことですよね、○○さん」と、周囲の人にボールをパスしたりしていました。こうやって周囲の人に手柄を譲っていたんです。僕にとっては小さな手柄よりもやりがいの方がずっと大事だったからです。これでずいぶん働きやすくなりました。これが手柄もやりがいも両方求めてしまうと、自己肯定感が下がるし、あまりうまくいきません。
編:テレワークは単純にはたらく場所の問題ではなくて、導入する企業の中には人事評価などの制度設計を見直す必要が出てくるところもあると思います。テレワークに適した社内制度作りについてはどのようにお考えですか?
池田:中谷さんのお話にありましたが、もう「〇時間稼働しました」という時代ではなくて、アウトプットや任された仕事を評価するという制度に変えていく必要があります。
ただ、これはすぐに変えられるものでもないんですよね。日本はいわゆる「メンバーシップ型(新卒一括採用のような形で採用した人材を社内で育成していくスタイル)」の企業が多くて、欧米のように「ジョブ型(ある仕事に対してその仕事のスキルを持った人材をつけるスタイル)」は少ない。テレワークと相性がいいのは断然仕事の守備範囲がはっきりしているためにアウトプットの評価がしやすいジョブ型なのですが、いきなりは変えられませんから、徐々にジョブ型にシフトしていきながら、仕事のアウトプットだけでなく過程も見えるような形のテレワークをやっていくことも必要かなと思っています。
中谷:日本の企業がだんだんジョブ型にシフトした結果として、他者から評価されるということを期待しなくなればいいです。
「こんなにがんばっているのに、会社は評価してくれない」と思っているうちは上司の奴隷、会社の奴隷です。